「ダメな奴でも「たたいて」使え!」後藤芳徳
2006/07/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(89点)
●多くの本を読んできてわかるのは、知識としては理解しても
やはり経験して体得した人は強いということです。
その点、本書は、後藤さんが実際の経営において
体験したこと、苦労したことがベースとなっていますので、
実践的です。
・ふまじめな人間を放置することは、
真剣な人間達全員の努力を
すべて台無しにしてしまうことです。・・・
問題点を伝え、改善して欲しい方向性を具体的に提示し、
その上で期限を設定します。(p47)
●やはり中小企業においても大切なのは人材であって、
自然と人が集まる大企業とは苦労の度合いが違う
のは当然でしょう。
・会社の一番の資産は社長です。・・・
一見、「人材育成」と矛盾するようですが、
「扱えない社員」は最初から引き受けない
ことが重要です。(p41)
●会社を経営していると、マニュアルをどうするか、
社員のやる気をどう出させるか、悩みはつきません。
この本はそうした苦労に一つのヒントを
与えてくれるのです。
・中小企業にとってマニュアルとは、
それがとどこおりなくできたら
0点になれるという基準です。
マイナス点がなくなるという意味ですよね。(p72)
●体系的ではりませんが、中小企業経営における社長への
ヒントとして、非常に実践的な内容が印象的でした。
・彼ら(新入社員)に覚えさせるのは、手が空いたらすぐに
上司や周囲の先輩社員に「何かやることはないですか」
と常に尋ねて回る、御用聞きの習慣です。(p74)
●あくまでも中小企業向けですが、
普遍的な社長のコツが満載されています。
★4つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・たとえば、地震や大雨があると、
その地方出身のスタッフに必ず実家に電話をさせます・・
血がつながっている身内を大切にしないヤツが、
血のつながっていない僕のことを
大切にするわけがありません。(p70)
・全工程を復唱して確認した方がいいわけです。
「俺がお願いしたことを、復唱してみて」と。
口にすることで、
社員自身のアウトプットにもなります。(p82)
・勉強嫌いの子供の例・・・僕だったら・・・
強制的に算数のトレーニングをして、
テストで3回いい点数を取らせる。
できれば100点を。(p91)
・社員との信頼関係の構築は、
日頃のあなたの対応からしかできません。
そのために僕が注意していることは、
まずは自分の判断をはっきりと伝えることです・・
社員から何か要望があったら、
「できること」「できないこと」
「がんばること」のいずれかに分類します。(p168)
・上に立つ人間の仕事は、どんなに危機的な状況になっても
笑って「大丈夫だ」と励ますことだと僕は考えています・・
真剣な顔は見せなければなりませんが、
深刻な顔は見せる相手を選ぶ必要があります(p173)
フォレスト出版 (2005/10/04)
人間学のテキスト
むむむむ・・と考える本
【私の評価】★★★★☆(89点)
■著者経歴・・・後藤 芳徳
1968年生まれ。全国で、水商売・風俗店・飲食店を経営。
1991年より風俗コンサルタントとして活躍。
「ビジネスようちえん」を立ち上げ、コンサルティングを行う。
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