「誰も知らない男 なぜイエスは世界一有名になったか」ブルース・バートン
2006/04/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
要約と感想レビュー
「地上最強の商人」とはだれのことでしょうか。世界で一番有名であり、20億人もの顧客を持ち、それらの人の運命さえ変えてしまうもの。それは、イエスであり、彼が広めたキリスト教です。
著者は、イエスが十二人の仲間と一緒に、世界を征服する組織の基礎を作り上げたテクニックを解説していきます。
まず、相手に合わせることが大切です。NO!という相手に、「そうです、ごもっとも」と合わせるのです。
・相手にわかる話からはじめる・・・まず相手の考えていることを、相手の立場になって考え、それに合わせた話をする・・・イエスはこうしたことを、改まって教えたりはせず、折々に示して身につけさせた(p95)
そして、広告を使った繰り返しによる刷り込みです。印象的な物語りを作り、それを人々に伝えるのです。
そういう意味では、「聖書」は史上最強の広告、パンフレットと言えるでしょう。
・「評判は繰り返しである」とよく言われる・・・たくさんの物語、たくさんの広告コピーが作られたが、そこで言おうとしていることは一つなのである。(p138)
最後に、量も大切です。説得のテクニックも大切なのですが、より多く実行するということも効果を最大化する秘訣でしょう。
・「誰かが無理に一マイルの道を歩かせようとするなら、一緒に二マイル歩きなさい」とイエスは言った。これを私は「言われたことよりもたくさんやりなさい。二倍はやりなさい」と解釈している。(p151)
内容的には、現代の営業の技術とまったく変わりませんが、イエス・キリストを神としてではなく、地上最強の商人として分析したところが面白いので、★3つとしました。
この本で私が共感した名言
・その日イエスは夜明けと共に活動を開始した。イエスは早起きだった。人生を有効に過ごすには、この一時間を活用するに限ると思っていた。(マタイによる福音書九章)(p114)
・「自分の生命を救おうとする者はそれを失い、生命を失う者はそれを得るであろう」とイエスは言った。・・・もし彼らが出世ばかりを考えていたとしたら、あれほどの成功を収めることはなかっただろう。(p149)
・イエスはこれらのことをすべてたとえ話で人々に語り、たとえ話を用いずには何も語らなかった(p125)
【私の評価】★★★☆☆(73点)
著者経歴
ブルース・バートン・・・1886年生まれ。大学院で歴史学を学ぶ。記者を経てニューヨークに広告代理店BDO(現BBDO)を創立。実業家、広告戦略家、ジャーナリストとして活躍。
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