「マネー・ボール」マイケル・ルイス
2005/12/29公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
●阪神の藪投手を獲得した大リーグの
アスレチックスは、少ない資金で
強いチームを作れる不思議な球団です。
実は、選手の評価基準に秘密がありました。
・なぜアスレチックスはこれほど強いのか?
どこに秘訣があるのか?
資金力が最下位クラスでありながら・・(p5)
●その評価基準は、まず、打者については、
"出塁率"を最重要指標としています。
つまり、ヒットと四球です。
・1995年までに、アンダーソンは、
出塁率というたった1種類のデータを軸にした
新たな"球団文化"を作り上げた。・・・
ボール球に手を出す癖が一番悪い。
堂々と見送って四球で出塁することが、
なにより賞賛に値する(p87)
●次に投手については、バットに当たったら
あとは「運」と考えます。
つまり、それ以外の与四球、被本塁打、
奪三振で投手を評価します。
被安打率や失点は運が決めることであり、
評価しないのです。
・与四球、被本塁打、奪三振あたりは、
増減の波が小さい・・・
ホームラン以外のフェア打球は、
ヒットになろうとなるまいと、
投手には無関係なのではないか?(p304)
●そして、攻撃においては、
バント、盗塁、ヒットエンドランは
アウトを増やす可能性を高めるだけあり、
厳禁です。
・バント、盗塁、ヒットエンドランなどは、
たいてい的外れか自滅行為だとわかった。(p84)
●アスレチックスは、
このように正しい指標に基づくデータ分析により
選手を獲得していった結果、
他球団が見落としていた地味ですが、
勝利に貢献する選手を獲得することが
できたというわけです。
・チームの勝利にとっては守備力より攻撃力が
はるかに重大、というかねてからの信念が、
コンピュータのおかげで裏打ちされた(p178)
●データ分析と、正しい評価指標。
本当は会社の人事こそ、
必要とするものなのでしょう。
評価基準の大切さが分かる本として
★3つとしましたが、
野球が好きならば必読です。
野球の見方が変わりますよ。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・ポールは新たな疑問にかられた。
出塁率と長打率はどっちがどれぐらい重要なのだろう・・
試行錯誤の末、いままでになく正確に
チームの得点力を表せる数式を発見した。
出塁率と長打率に3対1の比重を
与えればいい(p168)
・ドラフトの歴史を調べたところ、
《高校生選手より大学生選手を
指名したほうが、はるかに、
笑ってしまうほどはるかに、
価値のある投資といえる》
ことがわかった(p129)
ランダムハウス講談社
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野球好きなら絶対にお薦めの本です。
プロ野球の見方が変わる・・・かも
傑作
baseballへの片思い
【私の評価】★★★☆☆(78点)
●著者経歴・・・マイケル・ルイス
大学卒業後、ソロモン・ブラザーズで債権セールスマンとなり、退職後、
その体験を書いた「ライアーズ・ポーカー」でベストセラー作家となる。
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