「上海のMBAで出会った中国の若きエリートたちの素顔」岡本 聡子

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上海のMBAで出会った 中国の若きエリートたちの素顔

【私の評価】★★★☆☆(78点)


●どんな国でもそうでしょうが、その国を理解するためには、
 その国に住んでみて、その国の人と話してみるということが
 大切だと思います。


 そういう意味で、中国のエリートと1年半の間、共に学び、
 暮らした著者の経験は貴重でしょう。


●まず、驚くのは、中国共産党の反日教育が
 徹底しているということです。

 (江沢民時代のなごりのようですが・・・)


 ・彼は、自分の言葉で主張を書いて、
  メーリングリストに流したのだ。
  「過去を忘れてはいけない、旧日本軍は
  こんなにひどいことをしたではないか、
  図書館にあるこの本を皆読むべきだ、
  走れ愛国者たちよ!」(p60)


●60年前の戦争を強調し、謝罪もしない、
 靖国参拝で軍国主義に向かっている日本という
 歪曲した情報を国民に浸透させています。


 多くの植民地支配を行った国々のなかで、
 日本だけを批判する不自然さに
 気付かせないのもさすがです。


 ・日本が成功したことは分かっている。
  しかし、「戦争ではひどかったじゃないか。
  はっきり謝罪もしないし、今だって靖国神社に参拝して
  いるじゃないか」と言いたい気持ちが、
  びしびしと伝わってくる。(p75)


●中国共産党国家主席は、
 「日本は歴史を鑑として行動で示めせ。」と
 発言していましたが、私もまったく同感です。


 日本は、60年前の戦争を反省し、
 60年間一切国家間の紛争を
 おこしていません。


 それに対し、中国共産党が
 数多くの国家間の紛争、侵略、弾圧を
 行ってきたという事実は、
 何を示しているのでしょうか。


 ・反日デモ直後の上海で・・・
  私「日本政府は中国政府のメンツをまったく考えてないよね」
  ギルバート(上海人)「メンツねえ・・・(力なく笑う)」(p201)


●やはり、実際に中国で生活し、
 批判にさらされれば、著者のように、
 「まったくそのとおり、遺憾なことです。
 それでも、未来のために一緒にやっていきましょう・・・」
 という対応になってしまうでしょう。


 「過去60年の歴史を鑑として行動で示めせ」
 と対等の立場でモノが言えるように、
 もっと歴史を学んでいきたいと思わせてくれた
 一冊ということで、★3つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・(Eメールで)ワトソン(遼寧省出身同級生)
  「君には素直に言うけど、
  僕たち同級生のほとんどは日本が嫌いだ。
  でも、君たちは好きだよ。^u^」(p59)


 ・「私はメキシコ人だけど、スペインに制服されたことをいまさら
  怨んでいないわ。中国人は国際化に乗り遅れている」と言って、
  「それは違う!中国人に失礼だ!」
  と中国人に攻撃される場合もあった。(p88)


 ・私も、そしておそらく多くの中国人同級生も考えていることだが、
  「中国と台湾は多分、ひとつにはならない。
  お互いプレッシャーをかけ合いながら、
  このバランスを保ち続けるのがそれぞれの
  ビジネス発展には一番良いと、
  中国政府はわかっている」。(p117)


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岡本 聡子
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5 中国の素顔を垣間見ることができる
5 一見の価値あり

【私の評価】★★★☆☆(78点)



●著者紹介・・・岡本 聡子

 1976年生まれ。大学卒業後、外資戦略系コンサルティング会社に
 4年勤務後、上海の中欧国際工商学院(CEIBS)にMBA留学。


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