「好き嫌いで人事」松井 道夫

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好き嫌いで人事

【私の評価】★★★☆☆(77点)


●日本の会社のおかしいところを
 バッサリ切ってしまうところが面白い一冊です。


 そうした思い切りが松井証券をインターネット証券として
 躍進させた原動力なのでしょう。


・役員定年になって初めて、役員退職金という
 それまでの長年の働きの果実を得られる仕組みだから、
 できるだけ長くいたいといつまでもしがみつく。
 顧問、名誉顧問、最高顧問、相談役、名誉相談役、
 まるで葬式で箔をつけるための戒名のごとくである(p192)


●松井証券では39歳になると昇進が止まります。


 つまり40歳以上は、プロの経営者となるか、
 プロの専門職とならなければならないのです。


 こういう仕組みだと、従業員は勉強しますよね。


・役職定年である39歳に達したら、
 その後はどうすればいいのか。
 役員になればよい。
 経営者の一員になればよいのである。
 あるいは専門職となってある分野のプロに
 徹底的になればよいのである。(p164)


●なぜ、そのような仕組みを考えるかといえば、
 著者は従業員にプロになってほしい。


 そして、どこでも通用する人間になってほしいという
 願いがあるように感じました。


・異論はあろうが、自由であるとは一つには
 経済的に自立していることだと思う。
 だから、会社にしがみつかなければ
 やっていけないような状態から開放され、
 自分のために仕事をし、自分が納得できなければ
 いつでも辞めてやるというのでなければ、
 自由に行動できない。(p10)


●毒舌ではありながら、
 仕事への厳しさが伝わってきます。


・センスの良いバンカーは、
 「部下をひとり新規採用するぐらいなら、
 俺の給料を倍にしてくれ。
 俺ひとりで十分だ」と上司に言う。・・・
 「この仕事は私ひとりで十分処理可能です。
 上司をクビにしてください」という下克上は、
 ロンドン・ニューヨークなど国際金融市場の
 金融機関では日常的な出来事と聞き及ぶ。(p30)


●日本のやり方とは違ったアプローチの
 人事政策を行う松井証券ですが、
 これが良いのか、悪いのか。


 それは今後の業績が示してくれるでしょう。


 厳しさを忘れたサラリーマンに
 活を入れる一冊ということで★3つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・社員の意識が、会社の外にではなく内に向かい始める-。
 大企業病とは、つまりそういうことだと私は思う・・・
 典型事例は、いままさに崩壊しようとしている、
 明治時代からずっと続く官僚の世界である。(p5)


・あらゆる仕事はプロジェクトとして設定可能なのである。
 プロジェクトとして設定できないものは大抵、
 いわゆる定型業務というものであり、
 定型業務はさっさとアウトソースか
 機械化してしまえばよいのだ。(p75)


・部長の発言に対して、現場の担当者が
 「部長。違いますよ、もっと勉強してください」
 などと、平気で言っていた。
 こうした当時の日本郵船での経験が、
 松井証券という器に風通しのよい社風を
 つくるうえでも、参考になった。(p112)


・能力が未知数の25歳と、経験の豊かな45歳の
 どちらを選ぶかという決断を迫られたら、
 私は25歳の人を選ぶ。なぜか。
 それは、若い人のほうが、
 しがらみから自由だからだ。(p142)


好き嫌いで人事
好き嫌いで人事
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松井 道夫
日本実業出版社 (2005/07/14)
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4 心を鬼にして厳しい社長を演じている孤独な人
4 言えないことをズバリ!
4 納得&痛快

【私の評価】★★★☆☆(77点)


●著者紹介・・・松井 道夫

 1953年生まれ。大学卒業後、日本郵船に入社。義父の経営する松井
 証券に移り、95年社長に就任。外交セールス廃止。株式委託手数料の
 大幅引き下げ、インターネット株式取引を拡大させる。


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