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「やっぱり変だよ日本の営業」宋文洲

2005/04/08公開 更新
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やっぱり変だよ日本の営業 (日経ビジネス人文庫)

【私の評価】★★★★☆(82点)


●すべての会社がそういうわけではないでしょうが、
 日本では仕事のやり方を現場に
 まかせてしまっている場合が多いようです。


 つまり、会社が戦略を決めないで、
 課長クラス以下が考えて業務を遂行します。


 現場は優秀だが会社としての戦略がない。
 まるで昔の日本軍のようですが、
 それが現実でしょう。


・戦い方は会社が決めることであり、
 その社員が決めることではない。
 (某会社の社長)(p192)


●仕事が現場まかせということは、
 仕事のノウハウが現場の担当者個人だけ
 に蓄積されているということになります。


 「仕事を盗め!」と言えば
 かっこいいのですが、
 優秀な職人がいなくなってしまうと
 何もできなくなってしまいます。


・情報収集といっても、具体的にどのような
 情報を集めるべきかをきちんと指示せずに、
 とにかく情報をあげろの一点張り。
 これでは営業マンたちの情報のとらえ方が
 それぞれ違ってしまいます。(p67)


●そうした職人まかせならないためには、
 どうしても仕事をプロセスとして
 標準化していく必要があります。


 そしてより良い業務プロセスを
 作っていくのです。


・営業プロセスをセグメント化し、
 一人の営業マンにすべてを
 担当させないようにするのです。(p106)


●このように営業プロセスを標準化していくという考え方は、
 営業のトヨタ方式とも言えるのです。


 この本の帯に、トヨタの張富士夫さんの推薦が
 ありましたが、それも納得できますね。
 

●携帯電話を活用した営業プロセスの標準化を
 宋文洲さんは売っているわけですが、
 導入している会社が多いのは、
 宋文洲さんの会社の業績が良いことから推察されます。


・話すべき内容、聞くべき内容、競合他社の動きの調査、
 注意すべき点など営業支援のインターネットソフトに
 設定しておけば、派遣営業マンの携帯電話の液晶画面に
 その項目が表示されます。(p110)


●これが今後の営業の常識になるような気がしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・慌てたメーカーは、評価の低い営業マンを無料で
 量販店に派遣し店員として働かせることにしましたが、
 接客態度がよくないなどの理由で
 かえって迷惑扱いされています。(p17)


・あなたが「情報」と言うときにはぜひ、
 「私は何をどのように改善したいのか、
 そのために今何の情報が必要なのか」
 を先に考えてください。(p126)


やっぱり変だよ日本の営業 (日経ビジネス人文庫)
宋 文洲
日本経済新聞出版社
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【私の評価】★★★★☆(82点)


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