「調理場という戦場―「コート・ドール」斉須政雄の仕事論」斉須政雄
2004/05/31|

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【私の評価】★★★★★(95点)
●斉須さんに惚れてしまいました。
「なりたい自分になって帰ってきてやるから」
という覚悟だけでフランスにわたり、
言葉は通じない、シャワーがない、寝る時間がない状態から
力を蓄えていきます。
●フランスの修行時代を読んでいると、
その場に自分が立っているようで
一緒に涙を流したりしました。
山のような仕事を目の前に、言葉も伝わらない。
フランス人で手を抜くヤツもいる。
でも、それで人は成長していくのです。
●コート・ドールと言えば、
三田にある日本を代表するフレンチのレストランです。
大学時代にはとても行けなかったけれど、今なら行ける。
東京に行くときは、ここで食べると決めました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・みんないい子になっていて、
「それは違うよ!」とも言えないような職場では、
淀んだ空気が温存されてしまう。
隣にいる人が何を考えているかもわからない。(p79)
・限界以上の仕事を続けていく生活が10年20年続いたら、
どうなるだろうか?その成果だけが楽しみだった。
苦しいけれど、実際にフランスの調理場で働いてみると、
一回目よりも二回目のほうが仕事がはかどる。
二回目よりは三回目のほうがよくできる。・・・
そして「毎日やっている習慣を、
他人はその人の人格として認めてくれる」
という法則のようなものを、ぼくは、
ずっとあとになって知ることになりました。(p37)
・今のお店でも、ぼくはお掃除を第一にしていますね。
掃除ができない人は、何もできないと思います。(p95)
・いいものを持っているなという人に会うと、
才能だけを先に出して急ぐことはないんだよ、
と言ってやりたいような気持ちになります。
それよりも、生き残ってほしい。
毎日研鑽しないと技術は育たないし、リングから去ってしまえば、
もうこちらには戻ってこれないのだから。(p207)
・どこを切っても裏表なく人に接する人はすばらしい。
まわりの誰もが「あ、この子は何でも嫌がらずにやるな」と、
憎からず思うでしょう?そう思ってもらったら、
もう成功の切符を手にしたようなものです。(p258)
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【私の評価】★★★★★(95点)
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