「アラビアの夜の種族〈1〉」古川 日出男

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アラビアの夜の種族〈1〉 (角川文庫)

【私の評価】★★★☆☆(72点)


■ナポレオン率いるフランス軍が、
 エジプトに迫ろうとしている。


 ナポレオンと戦ってもエジプトは
 勝てるはずがない。
 ナポレオンを骨抜きにするために、
 何を準備するのか。


 それは、書物(物語)です。


・フランク族に武力で抗しても、
 これは無駄かも知れませぬ。・・
 ならばべつの手段に訴えるしかないでしょう・・
 金銀財宝でも、美女つきの宮殿でも、
 あるいは頒けあたえる土地でもありません」・・
 それはいったいなんなんだ?」
 「それは書物でございます」(p39)


■そして、その物語が作られていく。
 戦いと魔術の世界。


 後半はファンタジーになってしまいました。
 自分の趣向に合わないので
 72点としました。


 古川さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・エジプト領内に侵攻したフランク族は・・
 十字軍時代に難なくイスラーム側に撃破されている・・
 近代戦のなんたるかなどわかるはずもなかった(p18)


・これは略奪戦争にほかならない。
 東方に、おのれの一大帝国を樹立したいと
 妄想する28歳の常勝将軍ボナパルトの。
 壮大な夢。
 しかし莫迦げた夢。
 その夢が歴史をひずませる(p24)


・ヨーロッパ人は一般的にいってエジプト暮らしの
 東洋人を怠惰で頽廃的な人種と見ていたし、
 いっぽうの東洋人は・・つまりエジプト人、
 それから異邦出身のマムルークたちだが・・
 エジプトに滞在するヨーロッパ人をひとしなみに
 卑劣で癇癪もちの輩と見ていた。
 たがいに異教徒であるとは交流と款待の
 いっさいを欺瞞に変えた(p26)


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【私の評価】★★★☆☆(72点)




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