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「ガリレオのそれでも地球は回る」西尾 宣明

2011/11/27公開 更新
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ガリレオのそれでも地球は回る


【私の評価】★★☆☆☆(68点)


要約と感想レビュー

 ガリレオ・ガリレイの本かと思ったら、技術者視点で世の中を見るというエッセイでした。文系の人から見ると、原子力の臨界と、石炭の自然発火は同じ、とか、風で体感温度が下がるのと、野球のカーブが曲がるのと同じ、と言われて、興味が持てるでしょうか?技術の世界では現場・現物・現実と言われるとおり、データで起きるべきは起きるし、上手くいくのも不適合となるのも科学や統計で分析できるのです。


・トンネルがあると渋滞が起きやすいことの根本的原因ですが、それは空いている道路では時速120kmとか140kmの高速でどんどん飛ばす人たちも、トンネルの中では結構おとなしく、制限速度以下で走ることが多いという事実です(p11)


 私も技術職なのでわかりますが、合理的な判断をするときに技術的な知識は必要です。技術的な常識がなければ、予想外の結果になってしまうこともあるのです。たとえば、優秀な人ばかりを集めても優秀と普通と劣等にわかれてしまうとか、車の平均速度を下げると渋滞が発生するなど、科学的に説明できる事象は、ある意味面白いと思います。現実を数字で分析できるということです。


・動物の世界では能力の高い個体だけを選び出して一つの集団を作ると、その中で自然に能力の格差が生まれて、母集団と同じような正規分布が形成される・・・残り物の学生の中からとてつもない能力を発揮するものが現れる(p282)


 世の中では、文系の社長が多いようですが、もう少し理系の人がもっと頑張れば、合理的な社会ができるかもしれません。理系は合理的だから出世できないのかもしれませんが、理系だからできることもあるはずです。西尾さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・棒を引き伸ばすと、棒の太さ(b)が小さくなる・・・ひずみの大きさ・・比率で表した・・・比例定数で「ポアソン比」と呼ばれています・・・金属のポアソン比は弾性範囲で約0.3・・ゴムでは約0.5、硬質のポリエチレンなどでは約0.4(p83)


・空気の分子は物凄い速さで飛び回っています。常温だと大体毎秒500メートルです。・・・1秒間に移動する平均の距離は・・約6ミリメートル・・・すぐに他の分子とぶつかって跳ね返され(p99)



【私の評価】★★☆☆☆(68点)


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