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【書評】「「自分」の生き方 運命を変える東洋哲理2500年の教え」小池康仁

2025/11/05公開 更新
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「「自分」の生き方 運命を変える東洋哲理2500年の教え」小池康仁


【私の評価】★★★★☆(86点)


要約と感想レビュー


営業とはどんな仕事だと思いますか?

友人に小池康仁さんをお勧めされたので手にした一冊です。著者は帝王学・陰陽五行論を基に経営者などにアドバイスしているという。内容は、小説仕立てで読みやすくなっています。


まず、仕事で悩む若者に、「あなたは営業とはどんな仕事であると思いますか?」と問いかけています。その答えは、「売ることではなく、目の前の取引先の方の心情に寄り添うこと」と答えています。営業マンなら買ってほしいと伝えることではなく、そのサービスで何を届けたいのかを伝える続けるのです。


マーケティング界隈でいうところの「ドリルを売るのではなく穴を売れ」ということなのでしょう。


仕事で重要なのは目の前の人にお仕えすることであり、上司も自分のお客様であると考えて行動すればよいというわけです。


ご縁があって就いた仕事があなたの天職となっていくのです(p43)

先に代償を払う(徳を積む)

帝王学の教えとして、陰陽五行、五徳本能、代償の先払いなどを説明しています。


陰陽論では、一生を通してみると陰と陽のバランスすると考えます。だから先に陰があると、次に陽が来ます。先に「労働・勉強・人を助ける・席を譲る・困っている人を援助する・ゴミを拾う」など代償を払うと、良いことが起きるのです。


陰陽五行論を学ぶと、人生がジェットコースターのように昇り下りするとわかり、どのジェットコースターに乗るか選択できるという。著者のお勧めは、歓喜とワクワクドキドキ感が味わえるジェットコースターに乗るほうが面白いと若者に伝えています。


ただ、必死に頑張っていると、想定外のトラブルや、経験したことのないレッスンがやってきます。そうした苦難は、必至に頑張るからこそ起こるもので、あなたをより一層の高みに登らせるための試練だとしています。人はジェットコースターで鍛えられるのです。


陰陽五行論では「真の皇帝は他者へ気配り、心配りする存在」と定義しています(p221)

(宿命+環境)×在り方=運命

仕事で悩む若者に人生を変える公式として、(宿命+環境)×在り方=運命と若者に教えています。京セラの稲盛和夫氏の人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力と似ていると感じました。


自分自身の「在り方」や「考え方」がプラス100からマイナス100までで変化するので重要という点は共通です。そこに宿命が入っているのが、著者の独自性なのでしょう。


宿命とは、自分はどんなテーマを持って生まれてきたのか、自分の使命・役割です。なぜこの両親の下に生まれてきたのか?何を成し遂げるために生まれてきたのか?探求し続けるのです。独立起業した若者に対し、「なぜ、起業をしたのか」「どんな想いでスタートしたのか」「源泉」を大切にするようアドバイスしています。


宿命のとなりの「環境」については、誰と一緒にいるか、誰から学ぶかなど変えられる要素です。


豊かに生きていくためには、表面的に見えるお金や地位なのではなく、その奥にある見えないものを見る力を養うことが大切になります(p117)

あらゆる分野から学ぶ

もともと著者は人材育成を仕事にしていたようなので、あらゆる分野から学んだことを伝えている印象でした。


「身口意」という密教の教えから、まずは行動してみる、言葉を発してみることが大切と伝えています。


「今この瞬間を一所懸命生きる」という説明は、禅の「今を生きる」思想でしょう。


「思い込みがあなたの現実を作っている」という項目は、「思考は現実化する」と同じです。


東洋哲学だけでなく、幅広い成功哲学から引用しているのです。小池さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・私は師から「最低三分野の本、自身の業務の専門書、古典、最新の動向をキャッチアップできる本を毎日5分ずつでよいから読みなさい」と教わりました(p183)


・リーダーが意のままに部下を操ろうとすると、最初はうまくいくかもしれませんが長続きはしません・・・あなた自身の魅力で人の心を惹きつけていくしかないのです(p217)


・うなくいかないときほど、人に優しく、目の前の課題に一所懸命取り組むことです(p138)


・自分と意見の合わない人、苦手な人が人生に現れた・・・その人たちをチョキンと切り捨ててしまうとします。そうすると苦手な人が自分の人生からはいなくなりますが、自分の器は小さくなってしまいます(p170)


・正岡子規は結核から由来した脊髄カリエスに罹り、苦しい病床生活を続けるなかで・・「悟りとは、平気で死ぬことではなく、平気で生きることである」(p149)


・必死になって取り組んだ上で、「自分はこんな程度か」と気づき、さらに死ぬ気で取り組めば何事を成し遂げる人になれるかもしれない。つまり、上位1割の非凡者になれる(p136)


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「「自分」の生き方 運命を変える東洋哲理2500年の教え」小池康仁
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小池康仁 (著)、ダイヤモンド社


【私の評価】★★★★☆(86点)


目次


第1章 「人生を変える公式」との出会い
第2章 日本に影響を及ぼした「陰陽五行論」
第3章 「生きる」という本当の意味
第4章 人間関係を好転させる
第5章 気配り・心配りができる帝王になれ


著者経歴


小池康仁(こいけ こうにん)・・・一部上場企業に入社後、IT・戦略会計・人材育成分野のコンサルタントとして、主に上場企業を中心に10年間コンサルティング業務に従事。国内大手メーカーの教育機関に転職後、国内外の人材育成業務に携わる。その後、独立起業し、現在は数十社の会社を統括する経営者であり、経営アドバイザリーとしても活躍。また東洋哲理思想の帝王学・陰陽五行論を経営に活かし、現在全国で2000名以上に指導を行っている


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