「地方で起業して、いきなり手取り額を2倍にする方法」久米 歩
2024/04/19公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
地方移住者の生活
都市に人が集まるなかで、有楽町のふるさと回帰支援センターでは移住希望者向けのイベントが開催されているという。
田舎への移住する人には3パターンあります。1つ目は、現職が在宅ワーク100%可能で、現職を続けながら移住する人。2つ目は、定期的に出社する必要がある場合です。新幹線通勤型移住です。3つ目は、田舎で新しい仕事をする移住です。
著者は大学卒業後、静岡県静岡市清水区の山荘で暮らしはじめたので、3つ目の田舎で仕事を探したパターンとなります。地方は人が少ないので、いろいろなところから声がかかるので仕事には困らないという。
ただし、農林業は季節労働なので、年間通しての仕事は少ないのです。著者は春はお茶工場でのアルバイト、冬はキコリとして木を伐るアルバイトをしていました。さらに副業として家庭教をはじめて、最終的には塾の先生にまでなってしまったのです。
月の八十八夜のころは新芽みずみずしいお茶の香りにまみれ、冬は極寒の中チェーンソーを振るって汗を垂らしながらキコリとして木を伐る。そして夜は通年で塾の先生(p37)
村のコミュニティに入る
田舎の生活では、仕事だけでなく様々な声がかかります。具体的には、水道の掃除当番、ごみ捨て当番、毎月開催の寄合、農道の草刈り、神社の祭り、組長の役回り、消防団など著者は何でも参加したという。
そうした村の行事やお祭りに参加したり、村の生産物等を購入したりすることで、知り合いも増え、周囲の人から信頼してもらえるようになるのです。知り合いが増えれば、安い家も紹介してもらえるし、仕事も頼まれるようになるわけです。村のコミュニティに入るとはそういうことなのです。
各所から様々な声がかかる・・アルバイトの誘い・祭りの手伝い・農道の草刈り・水道施設の掃除(p27)
どこでも生きていける
農林漁業は既得権益ゴリゴリの世界と著者が表現するように、新規事業でワクワクする業界ではないようですが、高齢化で若い人が求められているのは事実なのでしょう。都市の生活も合理的だと思いますが、村の共同体生活も人間関係が深く、それが楽しめる人には最高なのでしょう。
地域おこし協力隊という仕組みもありますが、そのまま地域に定着するのは6割ほどだという。6割が少ないのか、多いのかわかりませんが、都会が好きな人は都会に、田舎が好きな人は田舎に住めばいいのです。通信技術の発達で、田舎でも仕事ができる時代ですので、自分で仕事の場所を選択していきたいものです。久米さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・地方はプレーヤーが圧倒的に不足しているので、隙間だらけ・・新しい風を必要としている(p14)
・はじめからビジネスで成果を主目的に置かず、人間関係を築き上げること(p130)
【私の評価】★★★★☆(80点)
目次
第1章 地方で起業してオンリーワンになる
第2章 地方で勝ち抜く人脈の作り方
第3章 地方の生活コストはこう下げる
第4章 収入を上げる地方起業の鉄則
第5章 地方ビジネス成功の秘訣を知る
著者経歴
久米歩(くめ あゆむ)・・・エネキコリR/再生可能エネルギープロデューサー。株式会社ソマウッド 代表取締役。1977年生まれ富山県射水市出身。2002年静岡県立大学国際関係学部卒。大学卒業後、恩師の山荘へ転がり込み書生生活を始める。2006 年、地域の中学生に英語と数学を指導する学習塾「独歩塾」を開業。2009 年、林業や自然エネルギー事業を行う株式会社ソマウッドを開業。未経験ながら林業ベンチャー会社を起業する。放置された田畑に太陽光発電所の設置を依頼されたことをきっかけに、現在は新築住宅への太陽光発電システム・蓄電池の施工販売も手掛ける。著者個人としても田んぼの跡地を借りて、太陽光発電所を所有し運営している。また、チェーンソー教育のオンラインキコリスクールを自社開発。
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