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「スモールビジネスの教科書【実践編】」武田所長

2023/12/19公開 更新
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「スモールビジネスの教科書【実践編】」武田所長


【私の評価】★★★★☆(88点)


要約と感想レビュー

目標はキャッシュ利益で年間3000万円以上

スモールビジネスとは社員30人以下、2年以内に営業キャッシュ利益で年間3000万円以上を目指すものです。著者は、年間売上数百万円~10億円の20以上のビジネスを行ったという。


著者が言いたいことは、スモールビジネスオーナーには、儲かっていると聞いたサービスを真似したという人が多いということです。学生起業家の場合なら、インターンで行った会社で仕事をしてみて、これなら自分でもできると思い、類似ビジネスをはじめたというパターンが多いのです。


もちろん真似して簡単にうまくいく場合もあれば、思ったほどうまくいかない場合もあるでしょう。それでも宝くじと一緒で、やってみなければわからないことが多いのです。


「儲かる」と聞けばとりあえず試す(p50)

儲かるコミュニティに入り込む

では、儲かるビジネスの情報はどうやって入手すればよいのでしょうか。著者は儲かる情報を得るためには、儲かっている人の集まるコミュニティに入り込む必要があるとしています。例えば不動産であれば高齢の経営者が力を持っているので、そうした人が集まるゴルフや飲み会に参加するのです。見込客が多い業界団体に入って、講演会で発表させてもらうのも効果的です。


さらに興味のある展示会があれば、足を運んでみる。どうせなら、「◯◯の会」などを自ら業界の勉強会や懇親会を開催し、業界の情報交換の場の中心となってもよいのです。
 

コミュニティを使い儲かる情報交換・・美味しい情報を手に入れるためには何らかの重要な情報を提供する必要がある(p25)

鉄則は自分でやること

スモールビジネスへの参入の鉄則は、すべて「自分でやる」ことで、金をかけずに、ノウハウを自分で蓄積していくことです。推進・撤退・方針転換も自分ひとりならすぐにできるのです。そしてリスクが低いビジネスで参入し、業界に慣れ、徐々に独自性のあるビジネスに移行していきましょう。参入しやすいスモールビジネスは自分一人でできるシステム開発、コンサル、アウトソーシング、仲介、営業代行、メディア運営などであるという。


また、いくつか可能性のあるものを手掛けておくことで、より成功しそうなものに力を入れていき、駄目そうであれば損失が大きくなる前に撤退します。損失の上限はその人の資産にもよりますが、著者は上限300万円としています。困ったことや、分からないことがあれば、「ビズサク」を使えば2万~3万円で業界の専門家に話を聞くことができるので、著者も利用しているとのこと。


スモールビジネスの参入は基本的にすべて「自分でやる」のが鉄則(p109)

うまくいっている人の真似をする

この本で具体的に紹介されているスモールビジネスの事例が、面白いと思いました。1万円の英語の宿題代行を、5000円で下請けに流しマージンを得るビジネス。海外の固形シャンプーを販売するビジネス。チームで開発する「バーチャルYouTuber」。民泊やタピオカバーなど新しいビジネスを虎視眈々を狙っている人がいるのです。まったく新しいビジネスモデルを創出するのはハードルが高いので、うまくいっている人の真似をするという戦略は、昔、松下電器が真似した電機と呼ばれていたことを思い出しました。


参入しやすいスモールビジネスとして紹介されている開発、コンサル、アウトソーシング、仲介、営業代行、メディア運営などは自分の時間の切り売りなので、いずれ付加価値の高いスモールビジネスの入口と考えるべきなのでしょう。「金持ち父さん、貧乏父さん」のビジネスオーナーという世界が具体的に見えてきました。武田さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・『東洋経済』などの1人あたり営業利益ランキングを見て、注目している企業のIR資料を確認し、真似出来る可能性がないかを探っている(p36)


・コンサルティング会社や広告代理店など、サービス内容自体はそう変わらない企業が大量に存在するのは、それぞれが得意分野を持ち、その知見で差別化を図っているため(p144)


・代理店でも売れる状態にあるなら是非とも代理店を活用しよう・・不動産会社がNHKやウォーターサーバーの会社と提携し代理販売をしている(p181)


▼引用は、この本からです
「スモールビジネスの教科書【実践編】」武田所長
武田所長、実業之日本社


【私の評価】★★★★☆(88点)


目次

第1部 スモビジを開始する
 第1章 儲かる情報を入手する
 第2章 着手すべき事業を見極める
 第3章 最初から売上が立つ事業とは何か?
 第4章 参入初期の動き方
第2部 スモビジを軌道に乗せる
 第1章 金払いのよい顧客を見つける
 第2章 競合優位性を確立する
 第3章 売れる営業・販売チャネルを発見する
 第4章 事業を改善し勝ち続ける
 第5章 失敗を次に繋げる



著者経歴

武田所長(たけだ しょちょう)・・・大学卒業後、戦略系コンサルティングファームに入社。退職後20以上のビジネスを展開し、それぞれ売上年間数百万円~10億円。トレンディ・ハイリスクなベンチャービジネスではなく「安定・着実」に、「社員数30人以下・営業利益で年間3000万円以上」を目指すスモールビジネスを推奨。強い個人が活躍する時代を作るという狙いのもと、スモールビジネスに関する情報発信を行う。


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