「自分のことは話すな 仕事と人間関係を劇的によくする技術 」吉原 珠央
2022/07/08公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
著者は初めて会った人に対しては、「相手のことを3つは知ろう」と考えながら、会話をしているという。私たちも、よく知らない人に対しては出身地や趣味を聞いたりしますが、そこから話題が広がらないことが多いのではないでしょうか。
著者なら、相手の出身地を知っていればその話題を話し、その場所を知らなければ、その場所への行き方や、食文化や名物・名所の話題を聞いてみます。そうしたやりとりが続けば、相手にとっても自分にとっても記憶の奥深くに刻まれることになるのです。
・「出会ったら、相手のことを3つは知ろう」を会話で実践しています(p18)
仕事でお客様と話すときには、相手が素人だとしても、「そうですよね~」などと相手の話を受け止めることが大事です。著者の経験でも、お客様の要望が無理だとしても、いったん「~したいのはわかります」と受け止めてくれたうえで、技術的に考えると難しいんです、とでも言ってもらうと、お客様は自分を大切にしてくれているんだな、と感じることができるのです。
そして、お客様より自分は専門家なのですから、仕事に関してはお客様に提案することが重要です。いきなり売り込むことに抵抗を感じる人もいるようですが、プロはプロとして売り込むべきなのです。もちろんビジネスマナーは守りながら、礼儀正しくも、ずうずうしく提案する姿勢がプロとして必要なのでしょう。
・毎回穏やかに「そうですよね~」などとまずは共感してくれるのです・・・Bは可能性はゼロなどと、きっぱり話をしてくれました(p194)
日常の雑談からビジネスの場での話術について、参考となる一冊でした。ここで、ちょっと私の話をしましょう。
実は本のソムリエは、慢性鼻炎が原因であまり話をしないタイプでした。ところが、抗アレルギー薬のおかげで鼻が通るとYouTube動画まではじめるくらい話しはじめました。そこで知ったのは、話すより聞いたほうがよい、ということです。
つまり、「無口→雄弁→雄弁だけど聞く」と人はレベルアップしていくということです。だれでも話はできると思いますが、好感を持ってもらう話術ができる人は少ないのではないでしょうか。そして好感を持ってもらうコツが相手の話を聞くこと、相手を知ろうとすることなのです。
吉原さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・会話の着地まで徹底的に魂をこめろ!(p34)
・お客様が求めているのは、「雑談」ではなく、「自分を大事に思って接してくれている」(p45)
・きっかけを作れる、笑顔と小道具・・・絆創膏・・ティッシュ・・キャンディ(p94)
・相手が大切にしているキーワードを会話の中から発見し、「引用」し活用していく(p205)
・1年以内にチャレンジしたいことを語ろう(p206)
【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
第1章 余計な話をすることが無意味なワケ
第2章 ムダな会話をせずに相手の心を開く
第3章 「話し癖」を直すだけで全てが劇的によくなる
著者経歴
吉原珠央(よしはら たまお)・・・イメージコンサルタント。プレゼンテーション、コミュニケーションをメインにしたコンサルティングを行うほか、「体感して学ぶ」というオリジナルのメソッドで企業向け研修や講演活動を全国で実施。また「ストレスフリー」をコンセプトにした化粧品、ファッションアイテムなどを扱うブランド『PURA Tokyo』を立ち上げ、会社を経営
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