「変われる人 8000人のキーパーソンと会食してわかったこと」鮒谷周史
2022/02/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
著者は毎日、人と会食(本書出版時点の累計で8000人)し、メルマガに会食で学んだことを書いてきたという。これなら、毎日メルマガのネタに困ることはないですね。私の場合は一日一冊、本を読むことでネタにしていましたが、著者は人からネタを仕入れていたのです。
また、著者の読書法は、ロールモデルとなりそうな人を発見したら、その人の著作をすべて読むということです。その人の思考プロセス、成功の軌跡が見えてくるはずだから、それを真似ればよいわけです。
面白かったのは、著者が高校生のときに駄目な高校三年生であったのに、「偏差値40から予備校の先生に触発されてやる気を出し、難関大学に合格したという体験記」を読んで、著者も大学に合格できたということです。つまり、著者の体験からも、人生を変えるには目標となる人との出会いや、書籍などからの情報が効果的ということなのです。
つまり、自分もなりたいロールモデルがあれば、それを目標とできるし、同じことをやれば達成する可能性が極めて高いからです。能力に差があっても、若干の着地点は変わるかもしれませんが、目指すものを手に入れることができる可能性は高いはずです。ですから、実験のつもりで、ロールモデルを真似してみればよいのです。
・自分を変えるために極めて効果的な方法は、多くの人と出会い、その人たちから人生の目標となる「ロールモデル」を探すことです(p16)
興味深かったのは、自分を「適所」に置くということです。本当に今の会社でよいのか。今の地位でよいのか。仕事をする意義を見出せているのか。努力が求められ、能力を伸ばせているか。自尊心を持って仕事をし、周囲からも尊重されているのか、よくよく考えようということです。
確かに自分の居場所は自分で決めるべきであり、人からコントロールされるべきではないのでしょう。そして自分の考え方や行動をコントロールして、自分の運命を決めるのも自分なのです。
鮒谷さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・出会いのチャンスがめぐってきたら、躊躇なく「OK」しましょう(p87)
・関わるすべての人の人生に「ほんの少しでも」「必ずプラスの痕跡を残せるように」相手に尽くすことは、出会いにおける大切なテーマです(p60)
・「強み」は一転に絞ればいいのです。足りない部分は補完してもらうことができます(p109)
・先人たちから学んだ成功パターンに、「絶対絶命のピンチのとき、必ず誰かに助けられている」(p131)
・良い思考習慣・・・先に与えよう・・・時間は最も貴重な資源・・・ピンチはチャンス・・・機会に焦点を合わせる(p165)
・合理化した時間で非合理な時間を楽しむ(p207)
【私の評価】★★★★☆(80点)
目次
第1部 出会いが人生を変える
第2部 人との出会いでわかった成長する人の考え方
著者経歴
鮒谷周史(ふなたに しゅうじ)・・・大阪府出身。甲陽学院中学校・高等学校卒業。早稲田大学商学部卒。大手情報出版社での営業を経て、米大手通信会社ワールドコムの日本法人に。2002年、同社アメリカ本社の巨額粉飾決算発覚。当時、アメリカ史上最大規模となった経営破たん(負債総額は410億ドル)に巻き込まれ、同年12月に退職。この出来事をきっかけとして起業。会社設立と同時に独自の「かけ算」思考により、ビジネスを飛躍的に成長させ、複数の高収益企業を経営(うち1社はその後、上場企業へ営業譲渡)。現在は、上場企業をはじめとする複数の企業の顧問、海外を含む20社を超えるベンチャー企業への出資、ならびに経営支援等を行う。また、海外で活躍する日本人起業家・ビジネスパーソンを応援する目的で経営者仲間4人とともにJBN(在留邦人ビジネスネットワーク)を設立、世界十数ヶ国でボランティア講演を行うなど多方面で活躍
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