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「世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45 地方公立→ハーバード合格! どこの国、会社でも活躍できる子の育て方」廣津留 真理

2022/01/05公開 更新
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「世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45 地方公立→ハーバード合格! どこの国、会社でも活躍できる子の育て方」廣津留 真理


【私の評価】★★★★☆(82点)


要約と感想レビュー

 著者は、一人娘を18年間塾なし、留学なし、公立小中高からハーバード大学へ現役合格させました。現在、大分県で英語教室、「親力」ワンコインセミナー、ハーバード大学生を講師としたサマースクールを主宰している著者、廣津留(ひろつる)さんが、自分の実践してきた家庭教育法を教えてくれる一冊です。


 著者は宿題を娘と一緒にしながら、英語教育を自宅で行ってきました。インターネットで世界がつながり、経済がグローバル化している中で、英語ができるとネットでも仕事でも旅行でも、世界がぐっと広がります。パソコンやプログラミングや英語はあくまでも生きていくための道具、手段ですが、基本的な道具さえ使えなければ話にならないのです。


・テストの点数がいくら高くても、デジタルも英語も満足に使いこなせないようでは・・・その他大勢のドングリに背比べの集団の中で子どもたちが苦労する恐れがあります(p5)


 そうしたネット知識や英語の基礎力教えつつ、著者の子育ての特徴は、子どもを否定せず、失敗はこの先役に立つと励まして、子どもに自己肯定感を持たせることを重視しています。あらゆる体験を子どもにさせて、子どもの中の才能や好きなことを引き出すのです。失敗してもそこから学んでまた挑戦すればいい、好不調には波がある、ということを教え、自立した子どもを育てるのです。これこそが「親力」ワンコインセミナーで教えている内容なのでしょう。


・子どもが失敗するたびに怒るのは最悪の対応・・・自己肯定感が下がらないように親御さんが「失敗してもいい」と言い続けておくのです(p56)


 勉強方法については、学校の授業については問題集を考えずに丸暗記、小学4年生までは家で親子一緒に勉強をしていたという。そして「勉強しなさい」「宿題しなさい」と言うのではなく、一緒に勉強するようにしています。親自らが見本を見せるのです。


 同じように、英語も自宅で勉強。英語はリーディング、ライティングを重視し、著者の英語教室では毎週英作文を書いて、それを暗記して発表しているということです。英作文を丸暗記すれば、単語を覚えるだけでなく、使い方のイメージまで覚えますし、英文をパターンで覚えることができるので効率的に英語を習得できるのです。


・リビングでのびのびと勉強してもらいましょう(p60)


 興味深かったのは著者のところで英語を教えているハーバード大学生が、「日本の若者で起業する人が、なぜこんなに少ないの?」と理解できないことでしょう。投資でいえば国債を買うに等しい公務員になろうとする若者が多いことが、ハーバード生には理解できないのです。著者は日本人はリスクを嫌う安定思考が圧倒的に強いからだと分析しています。この本にあるような、自己肯定感を持たせるような教育をすると、起業する人も増えるのだろうか?と思いながら、内閣人事局ができて天下りが規制されるようになったほうが影響が大きいのかもな、などと妄想していました。


 学校に任せにせず、家庭でできる学習をやっていこうという姿勢が素晴らしいと感じましたし、実際できるのではないでしょうか。廣津留(ひろつる)さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・いつも明るく元気でいるためには、ポジティブな自己肯定感が欠かせません。自己肯定感とは「自分は価値のある人間だ」と感じること(p23)


・家庭教育で伸ばすべきなのは、課外活動の成果。芸術やスポーツといった分野で子どもの得意を伸ばすサポートをし、ボランティア活動・・・子どもたちが人生経験、社会体験を積めるように手伝ってあげてください(p89)


・欧米諸国の大学生は1年生から将来を見据えて企業のインターンシップ募集に応じて熱心にキャリアを積み、スキルアップを図っています(p103)


・「宿題しなさい」と叱るのではなく、親御さんが何かに打ち込んでいる姿を子どもに見せます(p146)


・宿題に頭を悩ませたり、問題集を解いたりする時間はありません・・・答えを丸暗記してください(p154)


・英単語を暗記するときには、「単語の意味がいっぱいわかれば、もっと多く絵本が楽しく読めるようになるよ」と教えてあげる(p159)


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▼引用は、この本からです
「世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45 地方公立→ハーバード合格! どこの国、会社でも活躍できる子の育て方」廣津留 真理
廣津留 真理、幻冬舎


【私の評価】★★★★☆(82点)


目次

生活編 親の行動で子どもを導く
学習編「勉強以外の勉強」を学ばせる
英語編 入試以降も「使える英語」を磨く



著者経歴

 廣津留真理(ひろつる まり)・・・早稲田大学第一文学部卒、ブルーマーブル英語教室代表、一般社団法人Summer in JAPAN(SIJ)設立者・代表理事・総合プロデューサー、株式会社ディリーゴ代表取締役。2012年、一人娘のすみれさんが18年間塾なし、留学なし、学費は小中高12年間でたった50万円で、地方小中高からハーバード大学へ現役合格。2014年に経済産業省の「キャリア教育アワード奨励賞」を受賞


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