「「疑う」からはじめる。 これからの時代を生き抜く思考・行動の源泉」澤 円
2021/12/16公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
びろびろの長髪と派手な服装の元マイクロソフト執行役員ってどんな人?と手にした一冊です。外資系で実力でのし上がった人ですから、いわゆる誰が言ったかで物事が決まるのではなく、何を言ったかが大事。体育会系のような権威主義的な職場が大嫌いなようです。
嫌いなおっさん上司の例としては、机の上のMDプレイヤーを注意する上司、遅刻に激怒するのに会議の終わりはゆるい上司、命令したとおりにしないと切れるおっさんです。もし酷い上司に当たったら、さっさと会社を辞めましょうと煽っています。大丈夫かな?
・グローバル化・・・酷い上司にあたったら、さっさとやめてほかに行こう(p203)
面白いのはこうした外資系の方なのに、人間関係や人脈については、日本的な義理と人情的であるということです。まず、仕事を頼んだり、頼まれたりしながら人間関係を作っていく。そしていかに相手に与えるのか、貢献できるかが大事としています。
つまり、自分の得意なところで貢献し、自分の弱いところは助けてもらうことで、良い人間関係を作るのです。もちろん自分に得意なところがあるのが前提で、著者の場合はプレゼンが著者の強みであり、その一点で成果を出してきたのです。
・人脈づくりの基本は、「相手からなにを得られるか」ではなく「自分がその人に貢献したいと思えるか」(p230)
自分のプレゼンという強みを伸ばしたという点で、外資系がぴったりの著者であったのでしょう。マイクロソフトの執行役員になったくらいですから、英語も自由に使えるようです。
著者が、「いま乗っている列車から降りる勇気」というように、実力をつけて、どの列車に乗るのか、考えることのできる時代なのだと思いました。まだまだ新卒100%の会社も多いと思いますが、だんだんと中途も増えてくるし、仕事もグローバル企業も増えて選択肢が増えていくものと思います。澤さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・「時間の貸し借り」をして信頼関係を築いていくことが大切・・・ポイントは、先に貸しをつくること(p54)
・プレゼンの目的=聞いた人がよろこんで行動すること(p120)
・「自分の人生において意味がない」と思うなら「やらない」ことを強くおすすめします(p51)
・肩書をプライドにするのは不幸のはじまり・・・肩書がなくなった途端に、プライドごと自分がなくなってしまう(p106)
・「続けられない」というよくある悩みも、そのほとんどは「それほど興味がない」「本当は好きではない」のが原因(p251)
・複業はライフプランの保険・・・人生で好きなことをやるための保険。収入をひとつに頼らないための保険(p258)
【私の評価】★★★☆☆(75点)
目次
01 時間を疑う
02 ルールと慣例を疑う
03 コミュニケーションを疑う
04 マネジメントを疑う
05 自分自身を疑う
著者経歴
澤 円(さわ まどか)・・・株式会社圓窓代表取締役。立教大学経済学部卒業後、生命保険会社のIT子会社を経て1997年にマイクロソフト(現日本マイクロソフト)に入社。情報コンサルタント、プリセールスSE、競合対策専門営業チームマネージャー、クラウドプラットフォーム営業本部長などを歴任し、2011年にマイクロソフトテクノロジーセンターセンター長に就任。業務執行役員を経て、2020年に退社。2006年には、世界中のマイクロソフト社員のなかで卓越した社員にのみビル・ゲイツ氏が授与する「Chairman's Award」受賞した。現在は、自身の法人の代表を務めながら、琉球大学客員教授、武蔵野大学客員教員の他にも、スタートアップ企業の顧問やNPOのメンター、またはセミナー・講演活動を行う。2021年3月より、日立製作所の「Lumada Innovation Evangelist」として活動。
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