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「その聴き方では、部下は動きません。」岩松 正史

2021/06/23公開 更新
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「その聴き方では、部下は動きません。」岩松 正史


【私の評価】★★★★☆(82点)


要約と感想レビュー


相手の話を聴く

ビジネスで「傾聴」が注目されて何年も経ちますが、相手の話を聴くということはいつも重要です。大げさに言えば、相手から見れば、聴き方が、その人の人間性そのものであるとも言えるのです。


例えば、上司に仕事の悩みを相談したとき、「そうだったんだ。大変だったね・・」と言われるのと「じゃあ、こうしよう。もっと早く言ってもらえればよかったんだが・・」と言われるのとでは大違いです。


相手の感じ方を理解して、共感しながら、より詳細に事実と感じていることを聞き取ってくれるかどうかで、話す側の安心感が違うのです。あなたにとってはこういう意味があるのですね、あなたはそのように思ったからそう行動したということは理解できる、というふうに傾聴するのです。


話の聴きはじめから、「どうしたいか?」よりも、「何にモヤモヤしているか?」に焦点を合わせておくことです(p89)

相手がどうしたいのか

相手の話を聴くときのコツは、相手が「何にモヤモヤしているか?」に焦点を当てること。つまり、悩んでいる相手の心の中には相手も気づいていない葛藤があるので、それを一緒に見つけてあげるのです。


そして、仮に今後どうするか、という話になったときには、自分と相手は違うのですから、あくまで「相手がどうしたいのか」に焦点を当てるのです。自分には簡単にできることも相手にはできない、難しいということが多いからです。相手の希望の裏には、必ず「かなっていない願望」があるはずなのです。


「自分ならどうするか?」は「同感」で、「共感」ではありません・・・「Aさんならどうだろうか?」という共感(p118)

相手がどうしたいのか

相手の話を聴くという点については、二人の信頼関係が大きく影響しているように感じました。お互い信頼関係を構築するためにも相手の話を聴くことは重要です。


相手が気づいていない気持ちを引き出してあげることができれば、最高ですね。岩松さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・行動する/しないには必ずワケがある(p149)


・聴いた内容を「3つ」に分け、「2つ」のものを比べて理解し、伝えることを「1つ」にしぼることで、成果が出やすくなります(p75)


・人間は葛藤の塊です(p160)


・フィーリングチェック(受け止めた感覚の確認)・・・「あなたが感じていることは、このようなことでしょうか?」(p98)


▼引用は、この本からです
「その聴き方では、部下は動きません。」岩松 正史
岩松 正史、朝日新聞出版


【私の評価】★★★★☆(82点)


目次


第1章 「気持ち」を聴くのが苦手な人の共通点
第2章 部下が自分から動きたくなる聴き方
第3章 傾聴でビジネスを飛躍させる3ステップ
第4章 事例集 傾聴上手は仕事上手



著者経歴


岩松正史(いわまつ まさふみ)・・・1973年生まれ。長野県出身。東海大学経済学部卒業。「日本中を楽に聴ける笑顔の聴き上手だらけにする」ことを目標に、傾聴に特化した研修や講演を全国で年間150日以上行なっている心理カウンセラー。一般社団法人日本傾聴能力開発協会の代表理事。


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