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「メモの魔力」前田 裕二

2021/04/28公開 更新
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「メモの魔力」前田 裕二


【私の評価】★★★★★(91点)


要約と感想レビュー

思考を深めるのがメモの魔力

誰でもメモの重要性は理解していると思いますが、ここまでメモを掘り下げた本はないでしょう。


通常メモは忘れないため、大切なことを記録するためにメモを取ります。著者も同じようにメモを取りますが、そこから一歩、ニ歩、思考を深めるのが、メモの魔力です。つまり単なる事実から何が学べるのか引き出すためにメモを活用して思考するのです。


著者は過去を思い出すために、メモしているという。例えば、映画や演劇などを観たら、気づいたことをメモします。一つの作品に100個以上、少なくとも数十個のポイントをメモしているというのですから、すごい。


「過去のファクトを思い出す」という余計なことに思考の時間を割かないために、メモをするわけです(p23)

一人ブレーンストーミング

著者の手帳のメモは、ファクト→抽象化→転用(で、どう活用するの?)で構成されています。見開き2ページの左側には誰でもやっているように事実を時間列やテーマ別にメモします。そして著者は右側で「この本質は?」「類似するものは?」といった抽象化という作業を行います。抽象化できたら、では自分はこの事象をどう活用するの?という転用先を考えるのです。一人ブレーンストーミングだ!


また、自分が本当に心からやりたいことを見つけるのに、30数冊もノートを書いたという。からです。問1つに2ページ、60ページの大学ノートなら一冊30問、これを30冊(900問)自分で問いかけたというのです。例えば、自分が辛抱強いとすれば、どんな辛抱強さがあるか、具体化するのです。そして、今度は「なぜ?」なのか、心の中を深堀りし、抽象化してみるのです。


「ファクト」を抽象化する。「本質は何だっけ?」「他のものとの共通点はないかな?」といったことを考えて、どんどんレイヤーを上げていく・・・「じゃあ、どうするの?」と、自分の現実にその価値観を落とし込んでみる作業が重要です(p141)

メモが人生を作る

なぜ著者が狂ったようにメモをするのか、といえば、小学校のときにメモをノートにたくさん書いていたら、先生や兄から褒められたという原体験があるのだという。メモする→注目される→褒められる→楽しくなるということです。だから著者はメモする人を支援したいという。


堀江貴文さんも、スマホ内のメモアプリに大量の「A×B]といった、掛け合わせビジネスアイデアを箇条書きしていたとのエピソードも説得力がありました。メモで世界を知り、自分を知り、メモによって夢や熱が生まれ、メモが人生を作るという。私は10年日記を始めました。前田さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・「あの看板ってなぜあんなデザインなのかな?」「この広告のコピーはなぜこうしたんだろう?」・・よく立ち止まってはメモしています(p5)


・果たして、何がすごくて、やばいのか。ここを一歩二歩、踏み込んで考えるのが本質的なメモのあり方です(p35)


・本やテレビ、映画や舞台を観ているときなど、情報やコンテンツに触れる際に、メモをとり、抽象化する癖をつけてみてください。1を聞いて10を知る、と言いますが、10倍ではきかないくらいに、得られる情報量が圧倒的に増えます(p89)


▼引用は、この本からです
「メモの魔力」前田 裕二
前田 裕二、幻冬舎


【私の評価】★★★★★(91点)


目次

序章 「メモの魔力」を持てば世界に敵はいない
第1章 メモで日常をアイデアに変える
第2章 メモで思考を深める
第3章 メモで自分を知る
第4章 メモで夢をかなえる
第5章 メモは生き方である
終章 ペンをとれ。メモをしろ。そして人生を、世界を変えよう



著者経歴

前田裕二(まえだ ゆうじ)・・・SHOWROOM株式会社代表取締役社長。1987年東京生まれ。2010年に早稲田大学政治経済学部を卒業後、外資系投資銀行に入行。2011年からニューヨークに移り、北米の機関投資家を対象とするエクイティセールス業務に従事。2013年、DeNAに入社。仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。2015年に当該事業をスピンオフ、SHOWROOM株式会社を設立。同年8月末にソニー・ミュージックエンタテインメントからの出資を受け、合併会社化。


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