「定年後からの孤独入門」 河合薫
2020/05/02公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(68点)
要約と感想レビュー
定年後は悠々自適の生活をイメージする人が多いようですが、実際に定年になると、暇を持て余す人が多いらしい。これは、日々やるべきことが消滅してしまったことで、自分の存在意義が消滅してしまったように感じるからなのでしょう。
仕事や肩書がなくなることで、自分の存在意義そのものが消滅し、落ち込んでしまうのです。自分の存在意義を自らの名で呼べるようになること、自分の存在が意味があると思えることが大事なのです。
・あえて健康社会的に定年を定義すると、「ルーティンが断ち切られる日」と位置付けることができる(p42)
そうした状態にならないためには、いろいろなジャンルのなかで緩いつながりを作ることだという。例えば資格勉強のための専門学校、町内会、ボランティアの団体など人とのつながりはあるものです。自らそうした世界を作っておくことが、定年後に大事になるのでしょう。
著者のオススメは、「家庭」「仕事」「健康」という3つのジャンルで、自分の居場所を作ることで、自分らしい幸せな人生を作ることです。特に仕事については、仕事があるうちは、無心に取り組むとうまくいくという。「どうせやっても報われないのだから、適当にこなせばいい」と割り切った働き方をすると次第に自分の存在意義がぼやけてしまうというので注意です。河合さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・男性はコミュニケーションで「解決」を目的にするが、女性は「共感」がゴールだ(p75)
・他者は変えられないけど他者との関係性を変えることはできる(p184)
・正論おじさんやキレる老人が目立つようになったのも、それだけ高齢者が増えたことによるものなのだろう(p69)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★☆☆☆(68点)
目次
第1章 古戦場巡りで気づく〝ぼっち〟の世界――ルーティンの喪失
第2章 塩漬けおじさんが定年で失敗する理由――定年ぼっちになる人・ならない人
第3章 ボッチは定年前から始まっている――有意味感
第4章 死ぬより怖い「ぼっち」の世界――アイデンティティの喪失
第5章 人生に意味を作る
著者経歴
河合薫(かわい かおる)・・・健康社会学者(Ph.D)。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、現在に至る。学術研究にかかわるとともに、講演や執筆活動を行っている
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