「江戸を造った男」伊東 潤

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江戸を造った男 (朝日文庫)

【私の評価】★★★★☆(82点)


■世の中には
 普通の人ができないことを
 やれる人がいるのだと思う。


 河村瑞賢は、13歳で江戸に出て、
 金もないなかで漬物を売ったり、
 土壁を供給するというアイデア商売で
 小金を稼ぎました。


 さらに江戸の大火では
 子どもを亡くし失望するなかで、
 江戸復興のための資材不足を予測し、
 福島の材木を買い占め
 大きな利益を出します。


 アイデアと実行力がすごい。


・七兵衛の商いは、何かを売りたい商人に
 売り子をまとめて貸したり、
 壁土を加工する職人を養成し、
 現場に派遣するものに変貌していった(p152)


■さらに江戸の大火で遺骸の処理が
 進まないことを将軍後見役に直訴。


 本来なら死罪になるところ、
 逆に300両で遺骸処理を幕府から
 請け負って成功させています。


 成果を出した河村は、
 その後、幕府の依頼により
 東回り航路・西回り航路を開発。


 さらには
 越後、淀川の治水工事、
 銀山開発に取り組み成功させました。


 幕府の金のみならず
 自己資金まで投入する
 その姿勢に多くの人が
 協力をいとわなかったのです。


・「金を吉原で蕩尽するなら、
 淀川や大和川に投げ入れる」
 という言葉が大阪商人たちの間に広まり、
 「川に金捨てる河村屋、代わりに川の泥すくう」
 という戯れ歌にまでなった(p419)


■大きなことをやる人は、
 アイデアと人を動かす力を
 持っているのだと思いました。


 アイデアだけでもだめ。
 人を動かすだけでもだめ。
 江戸時代のゼネコンという
 ところでしょうか。


 すごい日本人がいたものです。


 伊東さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・仕事は才ある者が行なうべきだ。
 そなたには日陰を歩いてもらうことに
 なるやもしれぬが、それでもよいか(p107)


・何か新しいことをやろうとすれば、
 問題が次々と出てくるのは当然のことだ。
 それを地道に片付けていく
 根気があるかどうかが、
 成功者と失敗者を分けるのだ(p159)


・頑固な職人を扱う場合、まず仕事を褒める。
 続いて競争意識を煽る。さらに
 「無理だとは思いますが」などと言いつつ、
 相手の意欲を引き出す(p214)


・あんたらは遊ぶがいい。
 わいは仕事をする・・
 気晴らしに酒を飲み、女を抱いたところで、
 何一つ満たされるものはないことも
 分かっていた。
 人が天から与えられた時間には、
 限りがある・・わいは、わいの時間を
 世のため人のために使う(p389)


・酒田や大石田でも、物乞いをしている人々が
 やけに多いことを七兵衛は思い出していた・・
 七兵衛の故郷である伊勢であれば、
 凶作や飢饉になっても、農民たちは
 物乞いまで身を落とさない。
 魚介類が豊富なので、食べていく
 だけなら何とかなるからだ(p200)


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