「amazon「帝国」との共存」ナタリー・バーグ、ミヤ・ナイツ

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amazon「帝国」との共存

【私の評価】★★★★☆(84点)


■アマゾンはアメリカのオンライン販売の
 半分のシェアを持っているという。
 日本でも楽天とトップ争いをしています。


 アマゾンがこれだけ成長したのは、
 顧客サービスを重視する戦略による
 ものだとわかります。


 まず、配送料が無料となる
 プライム会員。


 プライム会員の会費だけでは
 配送料は赤字となりますが、
 顧客を集めるサービスとして
 戦略的に価格設定しているのです。


 商品注文の起点となるであろう
 キンドルやエコーも、原価か
 原価割れで提供しています。


・無尽蔵の在庫、都市部であれば、
 注文してから当日届くプライムや
 最短で2時間で届くプライム・ナウ
 というサービスなどの利便性の前に、
 リアル書店の存在価値は
 大きく揺らいでいる・・(p4)


■そしてアマゾンは利益0となるほど
 顧客サービスに投資する戦略を
 取っています。


 税金をできるだけ払わずに
 顧客サービスを最大化するための
 投資を続けているのです。


 その資金は顧客サービスに
 配分したり、新しい技術開発に
 投資しています。


 特に技術開発については
 すぐに実用化されそうなものが
 多いと感じました。


・アマゾンの推進力・・・
  アマゾンブランドのキオスク・・
  ・・商品受け取り用ロッカー・・
  ・本を売ることを目的としないリアル書店・・
  ・・レジなしスーパーマーケット・・
  ・異動販売サービス「トレジャートラック」・・
  ・オンラインで高評価を得たアイテムのみを扱う
   アマゾン4スター・・
  ・ドライブスルー型スーパーマーケット(p143)


■オンライン書店からスタートした
 アマゾンは成長し続け、
 今も試行錯誤を続けています。


 楽天やZOZOTOWNに比べても
 センスと本気度が違うように
 かんじました。


 将来の小売は実店舗もオンラインも
 統合されて、いつでもどこでも
 商品を検索し、注文できるように
 なるのでしょう。


 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・1億人を超えるプライム会員を
 世界中に抱えている。
 およそ100ドルの年会費を
 支払うだけの魅力が、
 アマゾンにはあるのだ(p22)


・アメリカでは年収11万2000ドル
 (約1120万円)以上の世帯の
 82%がプライム会員(p83)


・配送料で損失を出している・・
 キンドルやエコーなどの
 デバイスは、原価同等かそれ以下に
 価格設定されている・・(p45)


・配送コストのおよそ60%がプライムにより
 補てんされると推定され、プライムの収支を
 合わせるためには年会費を200ドル(約2万円)
 まで引き上げなければならない・・(p85)


・長期間、利益を計上しない。
 それがわが社の戦略だ
 ジェフ・ベゾス(1997年)(p39)


・ウォルマート版プライムともいうべき
 「シッピングパス」は、注文から2日後に
 商品が届く会員制配送サービスで、
 年会費はプライムを下回る49ドル
 (約4900円)だった。それなのに
 なぜうまくいかなかったのか・・・
 ウォルマートは早々にシッピングパスを
 廃止し、200万点以上の商品を対象とした
 2日以内配送を年会費無料で開始した(p76)


・商品の検索、閲覧、購入、受け取りに
 どれだけのチャンネルやデバイスが
 使われようとも、シームレスな買い物
 体験が当然のように求められている(p117)


・BORIS・・「Buy Online Return In Shop」
 (オンラインで購入、店舗で返品)・・・
 小売にとって、オンラインの成長に乗じて
 実店舗を活用するまたとないチャンス(p127)


・100ドルで販売される衣料品の原価はおよそ40ドル。
 賃貸、間接費、人件費などの運営費に28ドル
 かかるとして小売の利鞘は32%・・・
 オンラインで受注して配送すると、
 原価は同じ40ドルだが、受注処理にかかる
 コストが実店舗での処理コストより若干高くなる。
 また、受注した商品はピッキング、
 梱包されたのち、物流センターから
 顧客の自宅へ個々に配送されるため・・
 諸々の運営費の合計は30ドルで、
 小売の利鞘は30%(p133)


・自社ブランド(PB:Private Brand)・・
 アマゾンの買い物客が「ブランド名」で検索をかけない・・
 アマゾンのサイトで検索される商品のおよそ70%は、
 「アイテム名」で検索されている
 (「ジレット」ではなく「シェービンググリーム」など)・・
 アマゾンはいとも簡単に買い物客をPBへ
 誘導できるようになっている(p214)


・2014年にアマゾンが取得した「予測出荷」の特許は
 業界に波紋を呼んだ。顧客自身が購入するかどうかを
 決める前に、顧客の近くに商品をストックしておく
 システムだ。このシステムはアマゾンがAIを利用して、
 サプライチェーンからさらなる効率性を
 絞り出そうとする意図の表れだった(p260)


・家庭での音声制御・・・
 ユーザーはウェブ動画(ファイヤTV)を観たり、
 キッチンタイマーを作動させたり、
 音楽を聞いたり、天気予報を確認したり、
 そしてもちろん、アマゾンで買い物をすることが
 できる。そして、それらすべてを
 音声だけで行うことができるのだ(p267)


・値札付けに時間がかかるということは、
 競合相手の値引きに迅速に対応し、
 価格変更をするのも難しい・・
 従来型店舗は、AI駆動の動的価格設定
 アルゴリズムを採用するアマゾンに対して、
 かなり不利な立場に追いやられる(p310)


・アマゾンは2017年に、自宅内や車両内に
 配達する「アマゾン・キー」を導入した・・
 自宅内にアマゾン・フレックスの契約業者が
 一回限りのエントリーコードを使って入り、
 注文品を運び入れる・・
 入室してから出るまでの行動をカメラが記録し、
 その映像がユーザーのスマホに
 リアルタイムで送信される(p416)


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【私の評価】★★★★☆(84点)

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■目次

第1章 アマゾンの世界
第2章 なぜアマゾンは別格なのか?
第3章 アマゾンの最高傑作プライムの脅威
第4章 小売はアマゾンによって駆逐されるのか?
第5章 EC専業企業の生き残りへの道
第6章 いまだ果たされない生鮮食品への野望
第7章 ホールフーズ買収によるリアル店舗新時代へ
第8章 圧倒的に有利なプライベートブランドの破壊力
第9章 テクノロジーが変える私たちの消費行動
第10章 AIと音声が見せる小売の新たなフロンティア
第11章 未来のストアのデジタルとフィジカル
第12章 「経験」を売る未来のストアが生き残る
第13章 ラストワンマイルで顧客を勝ち獲る闘い
第14章 ラストワンマイルを支えるインフラストラクチャー
第15章 アマゾンはピークを迎えたか



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