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「PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則」レイ・ダリオ

(2019年5月 3日)|本のソムリエ
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PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則


【私の評価】★★★★★(90点)


■運用資産が20兆円とも言われる
 ヘッジファンド「ブリッジウォーター」
 創業者ダリオ氏の一冊です。


 「ブリッジウォーター」は
 過去の経済や市場データから普遍的な
 法則をモデル化し、市場を予測することで
 収益を上げています。


 現在注目されている
 コンピュータに売買させる
 アルゴリズム取引とも
 通じるものがあるようです。


・1 私と意見を異にするとびっきり頭のいい人を探して、彼らの推論を理解するように努力する
 2 自分の意見を持たないほうがよいときを知る
 3 時間を超え、どこにでも通用する原則を開発し、テストし、システム化する
 4 アップサイドのチャンスを大きく保ちつつ、ダウンサイドのリスクを減らすようにリスクのバランスをとる(p54)


■この本で強調しているのは、
 「アイデア本位主義」というものです。


 アイデア本位主義とは、
 各個人のアイデアを出してもらい
 事実に基づき意思決定するというもの。


 これは意思決定者に対して、
 多くの選択肢を示し、
 客観的なデータで評価し、
 議論を通じて正しい理解と
 判断を求めるもの。


 最終的に判断する決定権限者に
 選択肢とそれぞれへの理解を与えるための
 手法なのだと理解しました。


・アイデア本位主義=徹底的に事実に基づく+徹底的に隠し立てしない+信頼性を加味した意思決定(p336)


■もう一つ面白いのは
 会社の「組織」を「マシン」と
 表現していることでした。


 「マシン」は、人とデザインで構成され、
 結果が出ないのであれば、
 「マシン」のデザインを変えるか、
 人を変える必要があるということです。


 仕組みを作って成果を出していくという
 思考をしていることが
 この例でもよくわかります。


 本書は、2冊分にも相当する内容でした。
 ダリオさん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・自分で考え、
 1)何を望んでいるのか
 2)何が事実か
 3)2に照らし合わせて1を達成するには何をすべきか、決めよう(p7)


・お金儲けを目的にするのは馬鹿げたことだ・・本当に望むものはなにか、それがあなたの目的だ。そこから始めて、それを手に入れるためには何が必要かに戻って考えるほうが賢いやり方だ(p39)


・世界を変えたい人もいれば、世間となんとかうまくやって人生を楽しめればいいという人もいる。私たち1人ひとりが何に価値を置くかを決め、それを達成する道を選べばいい(p157)


・成功の秘訣は、たくさん努力して上手に失敗することを知るということに尽きると思う(p10)


・人生はゲームで、出くわす問題は解決しようとするパズルだと考えるといいと思う。パズルを解くと原則という宝石が得られ、将来同じような問題を回避するのに役立つ(p155)


・「こうあるべきだ」という考え方に固執しないように。現実はどうなのかを学び損なう・・・よい結果を得るには、感情的ではなく、論理的でなければならない(p162)


・歴史を学ぶ価値を再認識した。実際に起きたことは結局のところ、「またか」というものだった・・・私は主要国の経済と市場を100年ほど遡り、すべの動きを理解しようとして、時間と空間を超えて当てはまる意思決定の原則を探り出し、注意深くテストするようになった(p52)


・2010年のはじめ、ブリッジウォーターの同僚と私は、ヨーロッパに債務危機発生の予兆を見た・・・南欧諸国は資金不足に陥るとみた・・・量的緩和は論をまたず必要なことに思えたので、私はドラギとECB高官を訪問して私の懸念を伝えた。会議で、私はこのアプローチはインフレを誘発するものではない(インフレを加速するのは支出のレベル、すなわち資金プラス信用であり、資金量だけではないからだ)と伝えた(p124)


・大きな期待から大きな能力が生まれる。達成可能とわかっていることを目標にしてしまうと、目標が低くなってしまう(p195)


・苦痛を避けることはできない。とくに野心的な目標を追い求めているときには・・それは進歩のために解決方法を探す必要があるというシグナルだからだ・・・あなたが直面する困難は、あなたを試し、強くする。失敗しないということは、限界まで頑張っていないということだ(p175)


・自分が弱い分野で強い人に助けを求めるのはとてもよいスキルで、たとえ何があろうと、大いに伸ばすべきだ・・・成功した人はみな、これが上手だ(p183)


・狭量な人は、質問をするよりも意見を言うことが多い・・・ほんとうに心の広い人は、私の知る信頼性が極めて高い人ですら、いつでも多くの質問をする(p219)


・聞いたことをすべて信じてはいけない・・・あたかも事実のように話す人が多い。意見と事実をはき違えないように(p264)


・率直に言えば、隠し立てをしないように始めた頃、どうなるかまったくわからずにいた・・・たとえば、すべての会議を録画し始めたとき、顧問弁護士は、SECなどの監督機関に法定で使われたら不利になる証拠を残すなんて気が触れたかと言った。それに対して、私はガラス張りにすれば、なにか悪いことをするリスク、そして誤りを適切に扱わないリスクを減らすし、録画は実際のところ私たちを守ってくれるのだと論理的に反論した(p361)


・2分間ルールは、誰かが考えていることを説明するとき、2分間は邪魔をせず話してもらい、意見を述べるのはその後にするリールだ(p397)


・苦言を言う、アドバイスをする、オープンに議論をする。そのような権利と決定権限とを混同させないように・・・自分で考え、オープンに議論をする究極の目的は、意思決定者に異なる見方を提供することだ。意思決定者の権限が調査する人に移るわけではない(p417)


・一般に人はゆっくりと変わるから改善も(うまくいっても)ゆっくりだと思ったほうがいい。それよりも、人を交代する、あるいはデザインを変えるべきだ・・他のポジションに適している人もいる・・それ以外の人は会社から出て行ってもらうべきだ(p469)


・命令して従わせようとしないこと。理解してもらい、みんなと考えを同じにして理解するように。傲慢からか、そのほうが手っ取り早いと思うからか、部下を指示に従わせようとすることがある。だが、それは長期的には高いものにつくだろう(p496)


・料理のシェフになったつもりで、顧客に出す前にスープの味見をしよう・・・マネジャーも同じことをすべきだ。あるいはマシンに組み込まれた人にさせるべきだ(p508)


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【私の評価】★★★★★(90点)


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■目次

PART 1 私の生い立ち
1 冒険に誘われて
2 一歩を踏み出す
3 どん底の日々
4 試行錯誤の道
5 最高の恵み
6 恩返し
7 私の最後の年、そして最大の挑戦
8 高所から振り返る

PART 2 人生の原則
1 現実を受け入れて対応しよう
2 人生で欲しいものを手に入れるために5ステップのプロセスを使おう
3 徹底的にオープンになろう
4 人の頭の配線はそれぞれものすごく違う
5 効果的な意思決定の方法を学ぼう

PART 3 仕事の原則
適切なカルチャーを得る
 1 徹底的に事実に基づくこと、徹底的に隠し立てしないことを信頼しよう
 2 やりがいのある仕事とかけがえのない人間関係を培う
 3 ミスをするのはかまわないが、そこから学ばないのは許されないというカルチャーを作ろう
 4 同期をとる
 5 信頼性は意思決定に重みを加える
 6 どのように意見の相違を乗り越えるかを認識しよう
適材を得る
 7 「誰」のほうが「何」よりも重要だ
 8 正しく採用しよう、誤った人材を雇うとその報いは重い
 9 つねに研修をし、テストをし、評価をし、人材を選別する
マシンを築き進化させる
 10 目標達成のために、マシンを操作するように管理する
 11 問題を把握し、容認しないこと
 12 問題を分析して、根本原因を見つける
 13 問題を回避するためにマシンの改善をデザインする
 14 やろうと決めたことをやろう
 15 仕事の進め方を決めるのにツールと決められた手順を使おう
 16 頼むからガバナンスを甘くみないでくれ!



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