「ここがロドスだ、ここで跳べ!」山川健一
2018/05/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(71点)
要約と感想レビュー
■ロドスってどこ?と
思いながら手にした一冊です。
ロドスとはロドス島のこと。
これはイソップ寓話の中で
古代競技の選手が、おれは
ロドス島ですごい跳躍をしたと
嘘をつきます。
すると、それを聞いていた人が
「君が大跳躍をしたというなら、
ここがロドス島だと思って、
ここで跳べ!」と言ったという。
「資本論」の文章の中でマルクスも
「ここがロドスだ、ここで跳べ!」
を使っていることでも知られています。
・〈ここがロドスだ、ここで跳べ!〉というあの見出しは、イソップ寓話に収められた「ほら吹き男」の話に出てくる言葉なんだよ・・(p64)
■この本のストーリーは、
ベンチャー企業の経営者となった
主人公が鳥男に出会い、
まったく違う人生に
ワープしてしまうというもの。
経営者として成功しているように
見える主人公ですが、
私生活は結婚もせず、
友人もおらず、
必ずしも幸せではない。
一方で、ちがう人生には、
金はないが、愛する人と
一緒にバンドを組む友人がいる。
こういう道もあるんだな、
と主人公は感じるわけです。
・俺はやっとわかったよ。愛ってのは、自分の生涯のすべてをその女に捧げるってことなんだな。それがロドスで跳ぶってことだったんだ(p194)
■たった一つの判断で、
まったく違う人生を歩む主人公に、
人生とはそんなものだと思いました。
ただ、何でもかんでも跳べばいいという
ものではないと思いますが、
後悔のない判断をしたいですね。
山川さん
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・バンドはオアシスのデビューアルバムに入っていた<Cigarettes And Alcohol>を始める。生き甲斐ってやつを探したんだが、煙草とアルコールを見つけただけだったよ・・というナンバーだ(p185)
・自分がいる狭い場所でかまわないから、小さなジャンプを繰り返していけばいい・・皆さんに、この言葉を贈って私のまずい話を終えたいと思います。ここがロドスだ、ここで跳べ!今日はありがとうございました(p224)
・この不平等な世の中を変えるには革命しかない・・暴力装置を唯一公的に発動できる国家に対抗するためには暴力革命以外にはない。だったら、銃を手にすることを宣言したもっと先鋭な組織にこの身を投じればいいのか?(p3)
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