「もうモノは売らないー「恋をさせる」マーケティングが人を動かす」ハビエル・サンチェス・ラメラス
2017/10/31公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
■コカ・コーラの全世界統括
マーケティング・ディレクターだった
ラメラスさんの一冊です。
さすがに大企業だけあって、
マーケティングは代理店との
共同作業です。
もちろん、コカ・コーラ統一ブランド
イメージで攻めるのか、
個別の商品ブランドでイメージを
構築するのかといった大きな戦略は
自らが決定します。
・P&Gは製品の性能を売りにして
その優位性を前面に押し出していた・・
一方、コカ・コーラは製品を変えることはない・・
顧客の感情的な面に、狙いを定めている(p24)
■大企業のダイレクターだけあって、
マーケティングの効率的な
業務プロセスの設計と
組織をリンクさせていることが
印象的でした。
効率的なプロセスに合わせた
組織があるのであって、
組織があってプロセスがある
のではないのです。
また、どういった媒体を使い、
それをどう評価し、
修正していくのか、
定量的な分析を行っていることも
わかりました。
・その代理店はすべてのメディアビークルについて
トータルで考えているだろうか
独自のリサーチツールを持っているか。
メディアの変化に柔軟に対応できるか。
あなたの会社の創造性を高められるか。
全方位型のコミュニケーションを提案できるか。
その計画に意外性はあるか(p177)
■アフィリエイトのような
出来高制で成果を出した経験も
あるとのこと。
成果こそ正義という考え方は、
外資系らしいなと感じました。
ラメラスさん
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・私は、ここで出来高制を導入した。
ボトラーが一ヵ月の販売数を増やせば、
補助金を増額した。テレビ局に対しても
同じようなプランを導入した。
コマーシャルによってコカ・コーラ社の
売上が増加したら、それに応じて
ボーナスを提示した(p28)
・マーケティング・プログラムに費やされる
予算のうち、半分は完全に無駄に終わる。
問題は、どの半分が当たるかを知ることは
できないということだ・・(p43)
・一貫性とは、退屈な反復とは違う。
ブランドの価値に
忠実であるということだ(p141)
・マーケティング部門の構築には・・
マーケティング工場をイメージするといい・・
まず、暗黙の了解事項まで含めて、
すべてのプロセスと主な意思決定者、
主要なタスクごとの納期をすべて紙に
書き出す・・これが終わったら、
成果ごとにプロセスを設計する・・
次のステップは、クオリティをできるだけ
保ったまま、作業のやり直しやアウトプットに
要する時間を最小化することだ・・
ここまで行ったらすぐに、部門の構造を設計し、
主だった業務内容を明確化しよう(p85)
・戦略とは目的を達成するための
最も効果的で効率的な方法である(p89)
・将来のことを考えるなら、
自社のメディア・チャンネルを立ち上げ、
人々が見てシェアしたくなるような、
ブランドに関係した面白いコンテンツを
配信すべきだ(p174)
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
■目次
1章 マーケティングは感情分析だ
2章 マーケティングを最適化するアプローチ
3章 ブランドへの恋を生み出す対話
4章 財布を開きたくなる数字のマーケティング