【書評】「博報堂のすごい打ち合わせ」博報堂
2017/07/18公開 更新

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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
上下関係なくアイデアを集める
アイデアで勝負する博報堂のアイデア会議の雰囲気を教えてくれます。
自由にアイデアを出し合い、集約していくのは、よくある手法ですが、上下関係なくアイデアを集めるという気迫のようなものを感じました。良いアイデアは良い、悪いアイデアには文句が出るという緊張感が伝わってきました。
そして、商品を実際に買ってみたり、使ってみたりするために、自動車会社の担当になるたびに車を買い替えた人や、「普通の人」ヒアリングとして、「うちの母親(父親)が」「うちの夫(妻)が・・」という言葉が頻繁に飛び出すという事例を紹介しています。
打ち合わせには、必ず刀(アイデア)を持ってくる。刀と刀をチャリーンと合わせるからバチンと火花が飛ぶわけで、刀を持っていなければ、摩擦は起きません(p69)
博報堂の多様性
紹介されれる手法は平凡ですが、コラムに出てくる博報堂のエグゼクティブが非凡です。やんちゃなおじさん、Tシャツのおじさん、普通のおじさん。広告代理店の社員らいくまさに"粒ちがい"でした。こうした多様性が広告代理店としての強さの起点なのでしょう。
例えば、「本屋大賞」というアイデアを発想した博報堂ケトルCEOの嶋浩一郎さんは、「自分が直木賞の選考委員だったら、別の本を選ぶのに」という書店員さんとの会話からアイデアを発送したという。
博報堂には、「"粒ぞろい"より"粒ちがい"」という文化があります(p28)
アイデア勝負の社風
博報堂のPRの意味もあると思いますが、アイデアを10案用意するとしたら、2案は「突拍子もないアイデア」「大穴狙いのアイデア」にするなど、アイデア勝負の社風が伝わってきました。
どうせなら、博報堂のおじさんへのインタビューで統一しても面白かったかもしれません。
岡田さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・博報堂の打ち合わせ4つのプロセス・・共有・・拡散・・収束・・統一(p37)
・私自身が「誰よりも考え抜いた上で打ち合わせに臨む」ことを心がけています。そして、一度、自分の中で「このアイデアでいこう」「このソリューションでいこう」という結論を出しておきます。ただし、その結論をなるべく口に出さないように努力しています。リーダーの私が結論を言ってしまうと、それで決まってしまうからです(p69)
・会議での僕の役割は、「このアイデアと、このアイデアと、このアイデアはあり。これはなし」と判断したり、「ここが足りないから、次までにここをつくってきて」と宿題を明確にすること(p171)
・本屋発想法・・店頭に並ぶ書籍の表紙からアイデアを出す(p188)
・会議に、無駄口を。打ち合わせに、悪口を。(p14)
・「なぜ」の100本ノック・・・「なぜ、〇〇なんだろう?」と繰り返し問う・・(p193)
【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
第1章 なぜ、博報堂は打ち合わせにこだわるのか?
第2章 新しい発想が生まれる博報堂の打ち合わせのしくみ
第3章 博報堂の「話し方」「聞き方」6つのルール
第4章 最高の打ち合わせは「最高の雑談」から始まる
第5章 打ち合わせにブレイクスルーが起きる8つの質問
第6章 短時間でアイデアを量産できる「ひとりブレスト法」
著者経歴
博報堂ブランド・イノベーションデザイン局・・・博報堂内で、戦略からアウトプットまで、ワンストップサービスによる一貫したブランド構築ソリューションを提供する部署。コンサルタント、マーケッター、デザイナー、コピーライター、建築士、組織開発など、多様なバッググランドをもつメンバーが、異なるブランド課題ごとに最適なソリューションを実現することを目指している。
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