「東アジア「反日」トライアングル」古田 博司
2017/06/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
■東アジアトライアングルとは、
中国、韓国、北朝鮮です。
共通するのは、
言論の自由のない国であること。
中華思想、儒教の考え方から、
無礼な日本には何をしても
かまわないという考え方です。
権力を持った人が正しい歴史を
つくるのが常識ですから、
事実を追求する日本とは
けっしてかみ合うことはないのです。
・古層の中華思想が上層のナショナリズムと
共振しあい、「打倒小日本」「愛国無罪」の
かけ声となって噴出する。その意は、
大中華から見て野蛮な小日本を打ち懲らす
愛国的ナショナリズムならば何をやっても
かまいません、ということなのである(p30)
■反日同盟を広げようとする国家があることに
危機感を持ちました。
ヒトラーはユダヤ人に何をしてもいいと
考えていました。
同じように日本人に何をしてもいいと
考える国家が存在し、
マスコミをコントロールし、
国民を継続的に教育しているのです。
現実を直視して、対応を
考えたいものです。
古田さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・人民を共産党に繋ぎ止め、日々の不満を
そらすために、反日ナショナリズムという
伝家の宝刀が90年代半ばに抜かれてから
早十年が経ってしまった・・中国は、
海上での「戦略的辺疆」の拡大を意図し、
その勢力は南シナ海から東シナ海へと、
今着々と進んでいる(p11)
・「礼」とは、日本でいうお辞儀やお礼の
ことではなく、彼らが道徳的と見なす行儀作法や
行動規範のことを指している。たとえば、
儒教では火葬してはならない。でも日本人はする。
同じ氏族同士では結婚してはならない。
でも日本人はイトコ婚をする・・
このような「例」外れは、日本人の道徳性の
欠如を示すものであり、ゆえに「東夷倭人」
(東の野蛮な日本人)と言われてきたのである。
そこで道徳的に優位に立つと考える彼らは、
日本に対しては何を言っても、何をやっても
いいという志向性を本来的に持っている(p29)
・歴史教科書問題は彼らの正統性・道徳性を
記述した「正史」に対する東夷の非礼であり、
国連安保理常任理事国入り問題は「中華」と
比肩しようとする無礼なる東狄の、
小賢しきふるまいとでも言えるだろうか(p29)
・2005年3月上旬、彼らは60人あまりの
在韓日本人妻を集め、チマチョゴリを着せ、
千人あまりの韓国人の前で日本の竹島領有権
主張に対する懺悔分を朗読させ、
土下座を強要するという愚行まで行った(p41)
・誤った彼らの「正史」を押しつけられ、
子孫が祖先を祀ることさえ「典礼」に
かなわぬと一喝され、戦後六十年間
営々と積み重ねてきた平和の実績は、
島を掠め海を奪う核兵器所有者たちによって
逆に「軍国主義」のレッテルを貼られる。
そのような理不尽に気づかぬとすれば、
もはや「良識的知識人」は、良心
たり得ないであろう。(p45)
・北朝鮮はゲリラ国家(遊撃隊国家と言う人もいる)
として始まったのであり、
外部勢力に対するゲリラ的攻撃や略奪や強奪、
人質の拉致などは伝統としてこれをむしろ
重んじてきたことに留意しておきたい(p142)
・歴史問題では高句麗問題があり、
高句麗の領土をめぐってどちらも
自領だったと主張する中国と韓国・
北朝鮮間の歴史論争があるのだから、
このような論争の輪を積極的に
広げていくという方法は、おそらく
予想するよりも効果的であろう(p146)
・金英姫は植民地時代末期に女衒(ぜげん)に
騙されて武漢に慰安婦として送られる・・
柳美里氏は小説のなかで、注意深く
慰安婦に関する日本軍の関与を避けて
記述しており、その筆致は、
あくまでも公正である(p154)
・姜尚中氏の自伝的エッセイ『在日』・・
日本人像として貼り付けられた表象は、
「集落の生活の糧であるどぶろくを摘発する税務署員」
「保健所の野犬捕獲の日本人」
「戦争中、中国で若い女をなぶり殺しにした飯島さん」・・
在日コリアン像としてのそれは
「税務署のトラックに石を投げる気丈な母」
「動物の遺骸を慈悲深く葬る李相寿おじさん」
「家族に対する深い愛情と故郷に対する思いをこめる母・・
整理するとそれぞれが対になっているために
非常にわかりやすい。これは「脂身25%」と表示されて
いた肉より、「赤身75%」と表示された肉に
消費者はより好意的といったワーディング(wording)
の思想教化法に通じている。・・・
まさか著者が意図的にやっているわけではないだろうが、
思想教化(indoctrination)とはある程度知らなければ
騙されるし、無意識でやっていれば自己欺瞞に陥りやすい
危険な手法である。(p159)
・同国人を内側から叩くことによってしか
アジアと連帯できない「アジア主義者」たちは、
実は、戦前・戦中その意図が積極的になれば
アジアを侵略し、戦後その意図が消極的になれば
土下座をする、同じ日本アジア主義の
入れ子の子孫たちなのだ(p168)
・『嫌韓流』にも書いてありますけどね。
韓国という国は言論弾圧監視対象国ですよ・・
IPI(国際新聞編集者協会)で2001年9月に、
勧告を言論弾圧管理対象国と指定しています・・
私は韓国には言論の自由はないと思います。
中国は言わずもがな(笑)、中国共産党の
独裁体制ですから、まして北朝鮮は・・
要するに東アジア三カ国は、みんな
言論の自由のない国家ですよ。
そこのところを錯覚している方がおられる(p186)
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
■目次
第1章 侮日の伝統
第2章 終わりなき「反日」
第3章 東アジアの近代の超克
第4章 東アジアの「過去からの攻撃」
第5章 永遠の東アジア歴史論争
第6章 北朝鮮―カルト国家の起源と実態
付論1 シャーマン化する「在日」文化人
付論2 靖国神社と東アジアの霊魂観
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