「コミック版 梅干と日本刀(梅干編)」樋口清之
2016/09/02公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(71点)
■「和食」は世界に誇る
日本の伝統技術です。
海外に出ると和食の美味しさが
わかります。
このマンガでは、
イギリスから日本にやってきた
キャンベル女史が
寿司屋で学ぶ設定となっています。
日本食の伝統が
一番残っているのが
寿司屋だからでしょう。
・ソースは『味』をつけるものだが、
醤油は『うま味』をつけるものだ(p71)
■和食では
うま味を出すために
出汁を取る。
腐敗を防ぐために
塩を加えて
味噌や漬物を作る。
冷蔵庫のなかった時代から、
日本人は食事を
工夫してきたのです。
・塩辛は、動物の生肉や内臓を発酵させたもの、
つまり腐らせたものです。この過剰発酵を、
食塩で止めます。同時に食塩も保存されます(p78)
■何千年もの間に
積み重ねられた工夫が
日本の食を支えていることがわかりました。
マンガということで、
入門編として読めばよいと思います。
樋口さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、
季節に合った調度品や器を利用したりして、
季節感を楽しむのです(p19)
・16世紀末に書かれたと言われる
『親民鏡月集』には・・
当時すでに米の品種が96種類も
あったと記されている(p33)
・日本専売公社の売っている食塩はすぐれた、
科学的なもので、イオン分解法で作られた、
ほとんど純粋に近い塩化ナトリウム・・
肝臓をこわしてしまった・・
食塩の摂り過ぎだという・・
従来、人間が摂取していたのは、
理想的には有機塩であり、無機塩といっても、
塩化マグネシウムやその他、微量ながら
さまざまなミネラルを含んだ粗塩だった(p84)
・神社の祭りがあると『神饌(しんせん)』
という食物が供えられ
祭が終わると神饌を食べる
『直会(なおらい)』が行われる。
直会になると神が降りてきて人と合流する
これを『神人合一』と言う(p104)
・摂取している食品が多いうえに、
中華料理だの、西洋料理、ロシア料理、
インド料理、メキシコ料理、最近は
アフリカ料理店まであるらしいが、
ともかく何でも食べる世界一の雑食民族が、
日本人である(p144)
・コンニャクと牛蒡(ごぼう)は
北方系統の食品で、シベリアから満州を通って、
日本の中を南へ下ってきた野菜です。
とくに牛蒡は、世界中で日本人しか
食べないことで有名です(p149)
【私の評価】★★★☆☆(71点)
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■目次
第1章 『主食』になった理由
第2章 醤油ができた理由
第3章 そばと日本酒の絆
第4章 『彼岸(ヒガン)花(バナ)』の味
第5章 寿司の『道』
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