「ビジネスの極意はインドの露天商に学べ」ラム チャラン
2016/08/29公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★☆☆(71点)
要約と感想レビュー
インド出身の経営学教授の経営書です。著者は子どもの頃、家業の手伝いをする中で、商売の基本を学びました。商品を仕入れて売るという商売の基本は、企業も露天商も同じなのです。
利益率(R)=利幅(M)×回転率(V)となりますから、値段を下げれば回転率が高くなるが、利幅は減ります。資産利益率を最大にする値付けが求められるのです。
・インドの露天商は・・その日になにがどれだけ売るかを考えて、仕入れを決める・・つぎに売り値を決める。売れ行きが悪ければすばやく売り値を変える(p23)
露天商は、店の売れ行きを見ながら在庫を売り切るために値付けを変えていきます。不良在庫を減らし、回転率を高め、限られた資金を有効に活用していくのです。それは現場を知っているからできることなのでしょう。
・サム・ウォルトンは、消費者との直接の関係を決して絶やさない経営者の典型例だ。・・いつも店舗を訪問して現場の様子を自分で見てまわった(p58)
(当然ですが)通常の経営書でした。社員が増えてくると社員の意思疎通、意思決定の仕組みが大事になってきます。そうしたところで、インドの露天商との違いを教えてほしかった。
チャランさん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・現金の生成、利幅、回転率、資産利益率、成長、顧客。これがビジネスの基本であり、これ以外の点はすべて、この基本から派生したものだ(p31)
・顧客からの電話を例にとってみよう。呼び出し音が三回までの間にでない場合、顧客は不満を感じる。シックスシグマでは、百万回の電話のうち呼び出し音が三回なってもでないものの数を三回以下にすることが目標になる(p104)
・会議は参加者にとって建設的で元気になれるものになっているだろうか、それとも破壊的で元気をなくすものになっているだろうか(p159)
角川書店
売り上げランキング: 383,577
【私の評価】★★★☆☆(71点)
目次
1部 ビジネス感覚―ビジネスの世界の普遍的な言葉
第2部 ビジネス感覚を現実の事業に活かす
第3部 実行面の強み
第4部 なにからはじめるべきか
著者経歴
ラム・チャラン(Ram Charan)・・・インド北部の農業地帯に生まれる。幼いころから父と叔父が経営する靴屋を手伝い、商売の感覚を身につける。19歳で工学の学位を取得し、オーストラリアのシドニーでガス会社に技術者として就職。そこでCEOに認められ、マーケティング戦略、価格戦略の策定に携わるようになる。その後、ハーバード大学経営学大学院に学び、経営学修士号(MBA)と博士号を取得、同大学院とノースウェスタン大学ケロッグ経営学大学院などで教鞭をとる。経営コンサルタントとして、世界各国、数十人におよぶCEOに助言を与えている
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ
コメントする