「京都ぎらい」井上章一

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京都ぎらい (朝日新書)

【私の評価】★★★☆☆(75点)


■著者は、京都市嵯峨育ちで
 京都府宇治市 在住です。


 ところが、
 本当に京都といえるのは、
 洛中とよばれる中心部だけ
 らしいのです。


 中心部の人がより偉い
 ということでしょうか。


宇治の分際で、京都を名のるな
 身の程を、わきまえよ。
 そんな京都人たちの怒号を耳にして、
 私は心にちかっている。・・・
 嵯峨そだちええ宇治在住、
 洛外の民として自分の生涯はおえよう、と(p32)


■そして、京都で花街を支えているのは
 僧侶です。


 京都で僧侶がクラブに同伴したり、
 袈裟のままお店ではしゃいでいるのは
 ふつうらしいのです。


 観光客の拝観料で、
 僧侶が経済力を持ったという
 ことなのでしょうか。


・東南アジアの仏教国では、日本の仏僧がたいてい
 結婚してしまうことを、いぶかしがる・・・
 結婚ぐらいで、おどろいてはだめだ。
 俗人のあつまるホステスクラブで、袈裟を
 はおったままはしゃぐ坊主も、見てほしい(p85)


■天皇が住んでいた町、京都。


 長き歴史に裏打ちされた、
 ルールと価値観が
 あるのでしょう。


 井上さん、
 良い本をありがとうございました。


────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・日本全国の方言を聞かせてくれる装置・・
 中京の新町御池で生まれそだった男がいる・・
 「京都を西陣のやつが代表しとるんか。
  西陣ふぜいのくせに、えらい生意気なんやな」(p27)


・東京や大阪の資本がささえる店を、
 しばしば「外資系」だと、彼らは陰で言う・・
 「でも、あの店、外資系やで」(p36)


・女の芸者をただの芸者とよびだしたのは、
 江戸東京の花柳界である。京大阪、
 上方では彼女らを芸子
と名づけていた(p67)


・袈裟をはおった僧侶が、
 人前で芸子とじゃれあうことも、
 京都ではよくある(p75)


・世間ではうやまわれる回峰行も、
 比叡山ではそれほど重んじられていない。
 立派だと思われてはいるが、ある種
 体育会系的な業績としても、
 位置づけられている・・・
 天台世界での栄達にはほとんど
 つながらないのである(p86)


・京都には、本や雑誌で庭の写真などが
 紹介される寺も、たくさんある・・
 出版社が寸志をつつむならわし・・
 噂で耳にするその額も、
 一点につき三万円ほどだという(p104)


・京都を代表する寺々は、たいてい明治維新で
 寺地を没収されていた。清水寺などは、
 寺域を十分の一にせばめられている(p143)


京都ぎらい (朝日新書)
井上章一
朝日新聞出版 (2015-09-11)
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【私の評価】★★★☆☆(75点)



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■目次

一. 洛外を生きる
二. お坊さんと舞子さん
三. 仏教のある側面
四. 歴史のなかから、見えること
五. 平安京の副都心



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