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「京都ぎらい」井上章一

2016/03/07本のソムリエ メルマガ登録
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京都ぎらい (朝日新書)


【私の評価】★★★☆☆(75点)


内容と感想

■著者は、京都市嵯峨育ちで
 京都府宇治市 在住です。


 ところが、
 本当に京都といえるのは、
 洛中とよばれる中心部だけ
 らしいのです。


 中心部の人がより偉い
 ということでしょうか。


宇治の分際で、京都を名のるな。身の程を、わきまえよ。そんな京都人たちの怒号を耳にして、私は心にちかっている。・・・嵯峨そだちええ宇治在住、洛外の民として自分の生涯はおえよう、と(p32)


■そして、京都で花街を支えているのは
 僧侶です。


 京都で僧侶がクラブに同伴したり、
 袈裟のままお店ではしゃいでいるのは
 ふつうらしいのです。


 観光客の拝観料で、
 僧侶が経済力を持ったという
 ことなのでしょうか。


・東南アジアの仏教国では、日本の仏僧がたいてい結婚してしまうことを、いぶかしがる・・・結婚ぐらいで、おどろいてはだめだ。俗人のあつまるホステスクラブで、袈裟をはおったままはしゃぐ坊主も、見てほしい(p85)


■天皇が住んでいた町、京都。


 長き歴史に裏打ちされた、
 ルールと価値観が
 あるのでしょう。


 井上さん、
 良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・日本全国の方言を聞かせてくれる装置・・中京の新町御池で生まれそだった男がいる・・「京都を西陣のやつが代表しとるんか。西陣ふぜいのくせに、えらい生意気なんやな」(p27)


・東京や大阪の資本がささえる店を、しばしば「外資系」だと、彼らは陰で言う・・「でも、あの店、外資系やで」(p36)


・女の芸者をただの芸者とよびだしたのは、江戸東京の花柳界である。京大阪、上方では彼女らを芸子と名づけていた(p67)


・袈裟をはおった僧侶が、人前で芸子とじゃれあうことも、京都ではよくある(p75)


・世間ではうやまわれる回峰行も、比叡山ではそれほど重んじられていない。立派だと思われてはいるが、ある種体育会系的な業績としても、位置づけられている・・・天台世界での栄達にはほとんどつながらないのである(p86)


・京都には、本や雑誌で庭の写真などが紹介される寺も、たくさんある・・出版社が寸志をつつむならわし・・噂で耳にするその額も、一点につき三万円ほどだという(p104)


・京都を代表する寺々は、たいてい明治維新で寺地を没収されていた。清水寺などは、寺域を十分の一にせばめられている(p143)


京都ぎらい (朝日新書)
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井上章一
朝日新聞出版 (2015-09-11)
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【私の評価】★★★☆☆(75点)



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目次

一. 洛外を生きる
二. お坊さんと舞子さん
三. 仏教のある側面
四. 歴史のなかから、見えること
五. 平安京の副都心


著者紹介

 井上章一(いのうえ しょういち)・・・1955年、京都府生まれ。京都大学工学部建築学科卒、同大学院修士課程修了。京都大学人文科学研究所助手ののち現在、国際日本文化研究センター教授。同副所長。

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