「表の体育 裏の体育―日本の近代化と古の伝承の間に生まれた身体観・鍛練法」甲野 善紀
2015/10/25公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(66点)
■日本古来の健康法は、
丹田を鍛えることにあるという。
いわゆる体幹を
鍛えるのですね。
■病気への対処法も、
西洋の
「悪いところは切る」
「熱が上がったら下げる」
「咳がでたら止める」
といった対処療法とは違うのです。
身体の免疫力を総合的に強くして、
病気に勝つように導くのです。
■日本の良さを再検証したくなる
一冊でした。
甲野さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・丹田とはなんなのか、・・
上丹田(眉間)、中丹田(胸の中央)、下丹田と三か所あるが、
普通、丹田または"気海丹田"というのは、下丹田をさす・・
だいたい臍の下五~七センチ位下がったところである(p46)
・才能のある人間は、無味乾燥な反復稽古のなかからも
何かを発見し、そのため感性が擦り切れないで
すんだのであろう(p70)
・江戸期以前の日本人は歩く際手を振る者はほとんどおらず、
普通はみな、職業身分によって手の位置は習慣化された
ところに置いており、たとえば武士は袖口や腰の刀、
商家の手代は前かけの下などであった(p100)
・"玄米、菜食"は、春充にとって
正中心鍛錬とならぶ心身修養鍛錬の
二本の柱であり、この主張は晩年に
いたるまで変わらなかった(p150)
・人が病気になるのは、凡て自然の道に反いたからである。
故に病気になったならば、安静を厳守して、
休養をあたえ、精力を蓄積して、治癒能力の活動を
旺んにする・・(p219)
・口は栄養摂取と同時にその栄養を身につけて心身を育てる
最も重要な運動刺激(物理的栄養)を産みだす・・
歯の咬み合わせのわずかなズレが、
さまざまな慢性病の大きな原因のひとつになっている(p260)
PHP研究所
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【私の評価】★★☆☆☆(66点)
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■目次
第1章 裏の体育―その構造と特色
第2章 表と裏をつなぐものはあるのか―その接点としての武術
第3章 表と裏を結んだものはなかったかのか―その解答としての個人的作品
第4章 本書が提起する諸問題―いま我々に何ができるのか
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