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「I am here.―「今」を意識に刻むメンタル術」宮里 藍

2015/05/26公開 更新
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I am here.―「今」を意識に刻むメンタル術 (角川SSC新書)


【私の評価】★★★★☆(83点)


要約と感想レビュー

 今年30歳となる女子プロゴルファー宮里 藍さんが2008年に書いた一冊です。彼女は2006年に米国ツアーに参戦し、調子を崩して、悩みながら復活の過程にある状況がわかります。調子を崩した原因は、フォームの改造を考えたところにあったようです。結果して自分のスィングを見失ってしまったのです。


 その後、メンタルコーチをつけ、自分のスタイルを取り戻します。つまり、打ち方ではなく、自分の感覚を大事にするスタイルに戻したのです。自分に一番合っているテンポ、しっくり来るグリッププレッシャーを見つけ、ひたすら100回打ったら100回同じように振れるスピードとリズムを探すという。


 したがって、一旦アドレスに入ってしまったら、左脳の思考回路を止め、意識をターゲットに集中させるという。最後は自分のスタイルで、シンプルに考えることで、成果が出るということです。


・勝てないからといって、スウィングを無闇にいじったり、ああしろ、こうしろと焦らせては、ゴルファーだって大成しません。いつ芽が出て、花を咲かせるかは誰にもわかりません(p157)


 調子のよいときは、まるで他人を見るような目で自分を見られる状態にあるという。そうした精神状態になるように調整しているのです。ゴルフはメンタルスポーツと言われますが、宮里 藍ちゃんでさえ、悩んでいるんだな・・と、複雑な思いで読みました。


 スィング改造している石川遼選手も、同じ悩みを持っているのかもしれませんね。藍さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・「その打ち方はダメ」と頭ごなしに言われたら、やる気をなくしますが、「今日のあのショットはよかったね。でももう少しこうするともっとよくなるよ」と言われたら、その気になって木に上る。私はそういうタイプです(p56)


・大勢のギャラリーの方に囲まれて、「藍ちゃん、頑張って!」と声をかけていただいて、心の底から「ありがたいなぁ」と思いました(p47)


・日本にいたころはなぜかよくお腹が痛くなっていました。今思えばそれなりにプレッシャーがあったんだと思います(p139)


I am here.―「今」を意識に刻むメンタル術 (角川SSC新書)
宮里 藍
角川SSコミュニケーションズ
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【私の評価】★★★★☆(83点)


目次

第1章 人生初のスランプ
第2章 立ち直りの兆し
第3章 アメリカで経験したこと
第4章 今振り返る日本での騒動
第5章 夢の原点。そして未来
巻末付録 宮里藍プロ成績



著者経歴

 宮里藍(みやさと あい)・・・1985年6月19日生まれ。沖縄県出身。4歳のときに2人の兄に触発されてクラブを握る。2003年、東北高等学校3年在学時にプロトーナメント「ミヤギテレビ杯ダンロップ」で優勝しプロ入り。現役女子高校生プロゴルファーとなる。翌2004年シーズンの開幕戦「ダイキンオーキッド」でプロ初優勝。同ルーキーイヤーに5勝、賞金ランキング2位で1億円を突破。2005年、第1回女子ワールドカップを北田瑠衣とのペアで制したほか、国内ツアーでは日本女子オープンを含む6勝。2006年より主戦場をアメリカに移している


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