「ゲーム理論の思考法」川西 諭
2014/08/31公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(85点)
■「人生とはゲームである」と
よく言われますが、
その人生を支配している
ゲーム理論の基本を学ぶ一冊です。
私もこれまで「囚人のジレンマ」くらいしか
学んでいなかったので、
ありがたい一冊でした。
社会で起こる現象は、
ゲーム理論で整理できるものが多いのです。
私を含めて日本人は、ゲーム理論のような
全体構造とルールの分析が不得意なのかなあ、
と感じました。
・起こっている問題がどのような構造になっていて、
どんなルールに支配されているのかを考える際、
その全体像を「ゲーム」と呼んでいる(p2)
■ちょうど今、テレビ番組で柔道やジャンプなど
スポーツのルールが日本人の不利になるように
改正されていると問題提起していました。
日本人は今のルールでどう勝つか考えますが、
ルールを変えようとする人もいるのです。
確かにルールを変えることができるなら、
自分に有利なように変えればいい。
・「勝てないゲーム」なら、
「ルール」を変えよう(p42)
■戦略思考といえばかっこいいですが、
こうした現状のルールを俯瞰的に分析し、
次の打ち手を考える。
これがゲーム思考なのですね。
川西さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・囚人のジレンマ構造・・・
お互いにとってよりよい選択肢があるにもかかわらず、
それを選びとることができない(p76)
・囚人のジレンマ・・・
もし、このゲームを永遠に繰り返すとしたら、
2人はどのような行動をとるでしょうか。・・
お互いにとってベストな選択肢を自然に選ぶよう、
ジレンマを抜け出すことに成功したのです(p199)
・「裏切ったら、やり返す」・・・
「お前が裏切ったら、この先不利益を被ることに
なるんだぞ」とお互いに脅し合うことで、
奇妙な協調関係が成り立つのです(p202)
・カラ脅し・・・規律を守らなかった人たちは
「罰則はないのか、ラッキー」と思い、
規律を守った人は「まじめにやって損をした」
と感じます(p184)
・社会貢献ファンド・・・
仮に損失が出たとしても、
「社会貢献のためにお金を出したんだ。
利益なんて二の次だよ」と笑っていられます(p251)
【私の評価】★★★★☆(85点)
■目次
序章 ゲーム理論で「3つの力」を手に入れる
第1章 囚人のジレンマ ~ゲーム理論入門~
第2章 コーディネーションゲーム ~「有利な市場」をつくる方法~
第3章 3つのゲーム ~利害関係の多様性を知る~
第4章 ダイナミックゲーム ~「時間的な視野」を広げよう~
第5章 人間は「不合理」に動く ~感情+ゲーム理論~
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