「命のビザを繋いだ男」山田 純大

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命のビザを繋いだ男―小辻節三とユダヤ難民

【私の評価】★★★☆☆(75点)


■1940年、ナチスに追われたユダヤ難民が
 リトアニア日本領事館にビザを求めてきました。


 領事代理の杉原千畝(ちうね)は、
 日本国外務省の指令を無視して、
 日本通過のビザを発給します。


 しかし、日本の滞在日数は10日程度。


 日本に到着したユダヤ人は、
 10日間で行先が決まらなければ、
 強制送還となる可能性がありました。


 それを救ったのが、
 小辻節三(せつぞう)なのです。


・後年小辻はユダヤ難民を助けるにあたって、
 「義を見てなさざるは勇なきなり」という言葉を
 自らの行動規範にしている(p32)


■若き頃の小辻節三は、神学を学び、
 旧約聖書を学びます。


 さらに、アメリカへ留学し、
 ユダヤ教の律法(タルムード)を学び、
 ヘブライ語学んだ。


 帰国後は、ヘブライ語、宗教学を
 教える道を探りましたが、
 大学や宗教関係者からの圧力を受け挫折。


 その後、
 満州に移りユダヤ人の受け入れを手伝った後、
 鎌倉にいるときに、ユダヤ人難民が
 神戸に押し寄せていることを知るのです。


 小辻は、多額の資金をかき集め、
 警察や役人を接待し、滞在延長を認めさせ、
 受入先を探しました。


・あの時、小辻が日本でユダヤ難民たちを助けなかったら、
 今、彼の目の前に座る子供達はこの世に存在して
 いなかったかもしれないのだ(p177)


■小辻は、後年、ユダヤ教に改宗し、
 エルサレムの地に埋葬されました。


 こんな日本人がいたんだ。


 こうした能力と行動力を持った人が
 存在するということが日本の強さなのかも
 しれないと感じました。


 山田さん、
 良い本をありがとうございました。


─────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・西洋に於けるユダヤ問題は一寸我々日本人には
 分からない感情問題が入っているということを
 知っておく必要があると思います・・・
 何か行き詰るとユダヤ人を槍玉に挙げて、社会民心の
 不平をその方向に向けて行くという常套手段が何処の 
 国でも採られやすいのであります。(小辻)(p123)


・ナチスはドイツ民族以外の存在は認めないのです。
 ナチスはユダヤ人を地球上から抹殺したら、
 次はあなたたち日本人を抹殺しようとするんです。
 そのことに何故気づこうとしないのですか?(p112)


・小辻は、ユダヤ人のことを擁護するような本
 (『ユダヤ民族の姿」目黒書店刊)を書いて、
 反ナチスを訴え、日本中を講演して廻ったんだ。
 まったくクレイジーだと思わないか?
 戦時中のことだよ(ラビ・トケイヤー)(p22)


命のビザを繋いだ男―小辻節三とユダヤ難民
山田 純大
NHK出版
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【私の評価】★★★☆☆(75点)

■目次

少年期、青春期の小辻
ナチスによるユダヤ人迫害
奇想天外な『河豚計画』
満州へ
小辻と松岡洋右
杉原千畝の『命のビザ』
日本にやってきたユダヤ難民
ビザ延長のための秘策
迫るナチスの影
神戸に残ったユダヤ人
反ユダヤとの戦い
ナチスドイツの崩壊
帰国
小辻を支えた妻・美禰子
改宗の旅へ
小辻の死
エルサレムへ


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