「ツカむ!話術」パトリック・ハーラン
2014/05/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
要約と感想レビュー
初対面では共通点探しが基本
この本を読んで、テレビでおなじみのパックンことパトリック・ハーランさんは、お笑い芸人だったとわかりました。パックンは現在、東京工業大学で「コミュニケーションと国際関係」について教えています。まず、最初に教えてくれるのは、コミュニケーションとしての雑談力です。
最初は、初対面でも使える質問を頭に入れておくと楽になります。例えば、相手の趣味、出身地、仕事、住んでいるエリア、旅行の経験、好きな映画や音楽、食べ物、その会場に来た経緯などは無難な話題として頭に入れておきましょう。
そして、初めての人との会話では、共通点探しが基本です。相手の情報を引き出しながら、共通点を探していくのです。共通点が見えてきたら、自分の情報も出しながら、相手の興味あるところを探していくのです。
・共通点を発見したら、自分の情報も会話に注入する(p23)
説得力の基本
後半は、説得力を人柄(エトス)、感情(パトス)、論理(ロゴス)から説明してくれます。人を動かすためには、相手と信頼関係を構築してラポールを作り、相手の感情が動くことや方法に働きかけ、理由を論理的に説明する必要があるのです。
人柄(エトス)では、ラポールを作り、感情(パトス)では相手の感情を動かし、論理(ロゴス)では論理的に説明するのです。論理的でない例としては、中国が尖閣諸島の問題で「日本は侵略戦争を起こしたくせに」と批判して、関係ない話を結びつけて混乱させようとしていることを説明しています。
ハーバード卒らしい論理的な説明だと思いました。パックン、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・アメリカの有名な社交界の名士の言葉に、「噂が好きな人は、あなたに他人の話をする。話が退屈な人は、あなたに自分の話ばかりする。話の面白い人は、あなたにあなたの話をする」というのがあります(p136)
・レーガンがこんな質問を受けました。「あなたが当選されれば、史上最年長の大統領になりますが、体力的に大丈夫ですか」そこでレーガンはこう言いました。「歳のことなどまったく問題にするつもりはありません。私は、政治目的のために相手の若さと経験のなさを利用しないことを約束しますよ」(p94)
KADOKAWA/角川書店
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
目次
第1幕 理論編―話術の基本テクニック
幕間 対談―パックン×池上彰 対話で学ぶ「ツカみ」の極意
第2幕 実践編―現場で使える「ツカむ!話術
著者経歴
パトリック・ハーラン(Patrick Harlan)・・・1970年11月14日、アメリカ・コロラド州出身。O型。ハーバード大学比較宗教学部卒業。1993年来日。1997年吉田眞(マックン)とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。日本テレビ「世界番付」、NHK「英語でしゃべらナイト」をはじめ多くのテレビ番組に出演。2012年10月より東京工業大学非常勤講師として「コミュニケーションと国際関係」を担当。
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