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「暗黒大陸 中国の真実」ラルフ・タウンゼン

2014/04/03公開 更新
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暗黒大陸 中国の真実


【私の評価】★★★★★(94点)


要約と感想レビュー

 なかなか中国のことが分かっている本だなあ・・と読んでいたら、70年前の本でした。中国は今も昔も、まったく変わっていないようです。中国は、やることはめちゃくちゃですが、プロパガンダは最高。日頃から、中国人は言い訳に慣れているのです。


 中国人は世界に冠たる詐欺師、ペテン師であるという。略奪しても人殺ししても責任逃れしたり、外国に責任転嫁するのです。嘘のビラを撒いたり、扇動したりするのが中国の専売特許なのです。


 愛嬌を振りまきながら、嘘が多く、自分も本当のことを言わないから,人の話も信じないのです。当時は、中国人の使用人が「母親が遠くにいまして、歳も歳ですから、そろそろ見舞いでも行こうと思います」と言ってきたら「何か物がなくなっていないか」調べたというのです。チップも多く渡してしまうと「相場がわからない間抜け」と思って、さらにふんだくるのは、当時も今も変わらないのです。


 70年前、中国のプロパガンダによってアメリカの世論は対日批判一辺倒となりました。その原因は、中国の反日プロパガンダだったのです。中国人は線路に石を置き、日本人を狙撃、殺害し、考えられる妨害行為を煽り、反発した日本の行動を反日プロパガンダに利用したのです。


 同じように日本も、今も昔も、まったく変わっていないこともわかりました。まじめにやっているのに、中国のプロパガンダに負けてしまう。悪は負け、正義は勝つ。策を弄するのは悪。相手を非難するのは失礼である。そんな日本の常識は、今も昔も世界の非常識なのです。


・日本は満州事変でも上海事変でも大きなミスをした。武力行使にいたるまでの経緯を世界に向って説明すべきだったのにしなかったミスである。「まことに遺憾である」と何度も訴え、しかる後に「やむなく攻撃に至る」とすべきであった(p272)


 70年前も「宣教師」たちは真実を話したがらなかったのです。それは、もし事実が知られると,今まで続いていた中国への援助が打ち切られる危険があるからなのです。また事業家たちも事実を話しません。なぜかといえば、中国人から不買運動をされると困るからなのです。今も昔も中国人は何も変わらないのです。


 だから、ちょっとだけ付き合うと中国人の方が実に陽気なので、アメリカ人は中国人が好きになることが多いという。しかし、長期間付き合うと、信頼できるし、真面目な日本人が好きになるというのです。


 中国とは、裏切りと憎しみの大地だと感じました。例えば、欧米のミッションスクールが中国人学生の焼き討ちに遭うことがよくあったというのです。しかしその実態は報道されず、「国情不安定により」被害を受けたなどと正確な報道がされないのです。


 70年前には中国政府自らが外国人撲滅運動を画策していたことさえあるという。義和団が無防備の宣教師を虐殺し、「できる」と見ると「君子豹変」し数百の宣教師が殺されたという。中国人は、攻撃体制が整うまでは本心を表さず、できるとなれば一気に本性を出すのです。台湾危機も近いのでしょう。


 したがって、だれも安心して中国では暮らせないのです。中国に住んでいる人がいちばん苦しんでいるのでしょう。日本人としては、あまりに常識と文化が違うので、できればお付き合いしないか、適度な距離を置いたほうが、よろしいのではないかと感じました。


・驚くほど裏切り者が多い。英語の諺には「二人ならうまくいくが,三人では仲間割れ」というものがあるが,中国なら「一人ならうまくいくが,二人では仲間割れ。三人では足の引っ張り合い」となる(p28)


 こうしたことは、「金がすべて」であることが原因だという。それこそ宗教に近いというのです。もうけ話になるとどんな苦労でも厭わないのが中国人なのです。


 70年前の本が、あまりに違和感がないので、びっくりしました。中国、四千年の歴史は、簡単には変わらないのですね。タウンゼントさん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・通りを裸足で歩く難民の群れ。あちこちでブラブラうろつく兵隊。追い出された女中。寺の参道に倒れている癩病患者や乞食。人殺しやら人さらいの話。・・数え上げたらきりがない。これが四千年もの悠久の昔から変わらぬ中国の流れである(p225)


・排外主義はいつものことだが、ある特定の国に狙いを定めて集中攻撃をする。何がしかの戦果、例えば金を借りられるとか、同情を得られるとか、が得られたら、攻撃を緩め、新たな獲物を探してこれに集中砲火を浴びせるという具合である。二十世紀最初の餌食になったのはアメリカである(p257)


・戦がまたいかにも中国的である。最後まで戦うことはまずない。戦闘参加人数に対して、戦死者が驚くほど少ない。・・・兵士には敢闘精神がない・・所詮、食うためにたまたま軍隊に入ったのだから、弾に当たって命を落としたら元も子もない(p202)


・兵隊の死者はごく少ない。ほとんどは戦場となった地域の住民である。しかもほとんどが餓死である。米粒一つ残らず「友軍」に奪われるからである(p203)


暗黒大陸 中国の真実
暗黒大陸 中国の真実
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ラルフ タウンゼント
芙蓉書房出版
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目次

第1章 光景
第2章 のどかな水田に隠された逆説
第3章 本当の中国人
第4章 中国的才能とその背景
第5章 進歩のない布教活動
第6章 宣教師の心
第7章 果てしない混乱
第8章 阿片
第9章 日本と中国人
第10章 アメリカ、極東、そして未来


【私の評価】★★★★★(94点)



著者経歴

 ラルフ・タウンゼント(Ralph Townsend)・・・1900‐1975。アングロサクソン系アメリカ人。コロンビア大学卒。新聞記者、コロンビア大学英文科教師を経て国務省に入る。1931年上海副領事として中国に渡る。満州事変に伴う第一次上海事変を体験。その後福建省の副領事として赴任。1933年初めに帰国。外交官を辞め、大学講師のかたわら著述と講演活動に専念。親日派の言論を展開したため、真珠湾攻撃後は1年間投獄される。5冊の著作すべてに極東アジアに関する鋭い知見を披露している


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