「金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資〜カーター校長が初めて明かす」河田康則

【私の評価】★★★★☆（89点）

要約と感想レビュー

著者はハワイ・日本のデュアルライフ

時代がデフレからインフレに向っています。敏感な人は、すでに現金からモノに資産を移しているという。そうした中、不動産投資が注目されているのは当然のことでしょう。この本では、本物のサラリーマン大家さんから不動産投資の基本を学びます。不動産投資の特徴は、仮に失敗しても土地が残るので、まるまる損をすることがないことです。仮に地震で建物が全壊しても、地震保険である程度カバーされるのです。

不動産投資は、「投資事業」です。当然、リスクがあります。そして、小さい物件であれば自己資金で可能ですが、物件が１つだけでは空室になったら収入０です。だからポートフォリオを組む必要がありますが、そのためにある程度の規模を目指すとすれば、銀行からの融資が必要です。融資を受けるためには、銀行の厳しい審査を通らなければならないので、そこに一つの壁があるのでしょう。

・初めて貯める、初めて投資する・・これが大変なのです・・1部屋だと満室か空室の2つの1つです・・・次に購入した1棟マンションは22戸あり、そのうち8戸くらい空いても何とか支払いができます（ｐ36）

著者の成功の秘密は、銀行の融資というよりも、基本を忠実に実行していることだと感じました。現物を見る。皆が買うとき売り、皆が売るときに買う。無理をしない。仲間を増やすこと。そして、銀行や不動産業者との良い関係を作っていくことが大事なのです。

特にいい物件を買うことがポイントです。仮に融資が付かなくても、「ありがたい。もっと自分にふさわしい、いい物件に巡り合えるチャンスだ」と考えるという。つまり、簡単に融資がついてしまうと、何でも買えてしまい、悪い物件まで買えてしまうことを恐れているのです。

・訪問してみなければわからないのが、物件自体とその周辺環境です・・・日当たりや湿気は実際に現場へ行ってみないとわかりません・・・近くの賃貸業者を訪問して、家賃相場とターゲット層を確認します（ｐ134）

不動産投資でミニ経営者を考えている方に、お勧めします。実は私も少し考えているのですが（笑）河田さん、良い本をありがとうございました。

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この本で私が共感した名言

・家賃の60％から月々返済額を金利4％で引き直すと金額がプラスになる物件を選べば合格です（ｐ61）

・平成としているのは、融資期間とアスベスト問題、それに新耐震基準の関係です・・・出口（売却）を考えたときに、融資期間が20年以上もあれば買い手がつきやすくなります・・昭和の物件はアスベストを使っている・・新耐震基準は昭和56年に施行（ｐ88）

・全勝する「交渉術」基本とは？・・・　
　・交渉は９割平和的に話す
　・１割は徹底的に戦う
　・相手の役に立つ（ｐ107）

・成功法則１「やる気」
　１　自分で決めた夢に向った目標がやる気を維持する
　２　ライバル、仲間、メンター（師匠）をもつ（ｐ148）

・ラーメン屋の行列に並んでも、お金の行列に並んではいけない・・・広島の物件は、不動産ミニバブルのとき、みんなが買っていましたが、この買いの行列に並ばずに売ったのです（ｐ169）

・大家になってみると、古い物件は修繕費や維持経費が割合にかかることを実感しました・・・空室になるとすぐに埋めないといけないプレッシャーに襲われます（ｐ216）

【私の評価】★★★★☆（89点）

目次

第1章 金利の差で収益は天と地ほど違ってくる!
第2章 融資で一番大事な銀行と不動産業者を知る
第3章 投資方針を決めれば融資は必ずつく!
第4章 融資交渉をする《基本編》
第5章 融資交渉をする《実践編》
第6章 成功し続ける投資《成功の法則》
第7章 《実例》売買の判断をするカーター行列の法則
第8章 《実例》私の山あり谷ありの不動産投資

著者経歴

河田康則(かわた　やすのり)・・・サラリーマン大家さん。1979年、香川大学経済学部卒業。生命保険会社入社。営業畑一筋に勤務する傍ら、1986年より株式投資、1993年より不動産投資に挑戦し、資産を増やし続ける。とくに都銀の融資に精通し、銀行から頼まれて投資家を銀行に紹介する機会も多い。なお2013年5月、ブログにてカーター行列の法則で株の暴落を的中させる。

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