「離職率ゼロ!部下が辞めない1on1ミーティング!」竹野 潤
2024/01/19公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(84点)
要約と感想レビュー
1on1ミーティングのすすめ
著者は保険会社のサラリーマンですが、管理職となった最初の職場で挫折。「部下の話に耳を傾ける」ことを決意し、月1回の1on1ミーティングで傾聴することで8年間離職ゼロを達成しました。
著者のおススメは、月1回全員と1on1ミーティングを行うことです。一見、非効率に見えますが、実際にやってみると1on1ミーティングの効果を実感するはずだという。
昔は、タバコ部屋での雑談や、月1回職場での飲み会という交流の場がありました。こうした雑談や飲み会に代わるのが1on1ミーティングなのです。対話の仕組みや雑談がないと部下それぞれの性格や趣味や特徴を把握することは難しいのでしょう。
・マネジャーは駅伝の監督と同じ、1on1ミーティングで部下のタイプ・性格を見極める(p308)
仕組みで職場を動かす
実はこの本の良いところは、1on1ミーティングというより著者の職場での仕組みでしょう。
多くの職場でもやっていると思いますが、役割分担表を作って、それぞれの業務にリーダーを決めて、部下全員に役割を与える。
新人が入ってきたら、新人育成計画書に指導項目、指導担当、指導日、理解度などを書いて、進捗を見える化する。
職場で部下がやるべきことを「〆切チェック表」に書き込んで、完了したら、部下自身が「済」と入力する。
またあなたのチームで独自に「チーム理念」や「ミッション」を作成することも推奨しており、しっかりした仕組みがあると思いました。
・あなたの「チーム理念(チームミッション)」をつくる(p295)
お互いの理解を深める
1on1ミーティングを月1回行うことで、職場の風通しもよくなるし、上司としてのあなたも情報が集まるので、安心できるのではないでしょうか。部下との風通しがよくなれば、部下との思い違いもなくなるし、業績評価の場で、こんなはずではなかったということもなくなると思うのです。
部下は正論では動きません。感情というか、関係性で動く人も多いので、1on1ミーティングで部下と意見交換する場が増えるのはプラスはあってもマイナスはないと感じました。
職場にしろ家庭にしろ、コミュニケーションを多くして、お互いの理解を深めることで良い関係を作っていきたいものです。竹野さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・「デキるマネジャー」より「機嫌の良いマネジャー」(p68)
・「正論」では動かない・・「君も頑張ってるもんなぁ。目標達成は厳しくても、できるところまで何とか助けてくれないかなあ」(p83)
・「何度同じことを言わせるんだ!」より「もう俺の期待を裏切るなよ」(p208)
【私の評価】★★★★☆(84点)
目次
第1章 1on1ミーティング成功の条件、「マネジメント」を固める
第2章 部下とのコミュニケーション技術は1on1ミーティングで磨かれる
第3章 1on1ミーティングを成功に導くために
第4章 1on1ミーティングで「怒りのコントロール」を学ぶ
第5章 1on1ミーテイングに人事評価を導入し、部下の最高のパフォーマンスを引き出す
第6章 1on1ミーテイングがあなたの「マネジャー哲学」を育む
第7章 部下タイプ別コミュニケーション術
著者経歴
竹野 潤(たけの じゅん)・・・三井住友海上火災保険株式会社 三重支店部長。日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー。1on1ミーティングプロフェッショナルコーチ。1972年生れ、兵庫県姫路市出身。1995年に国立静岡大学を卒業し、三井海上火災保険(現三井住友海上火災保険)に入社。金融機関や自動車販売ディーラーなどの幅広い営業を経験し、2015年にマネジャーに昇進、2023年には部長職に昇進した。マネジャーとして業績全国1位、県別マーケットシェア6年連続拡大などの好業績を維持しながら、指導した部下は8年間で1人も辞めていない。
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