「内向型人間のための伝える技術」望月実
2014/03/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
大手監査法人で働く内向型性格の著者が教える内向型仕事術です。内向型人材は、話べたなのですが、これは外からの刺激に敏感で、情報過多により不安を感じやすい特徴を持っています。マイナス面は、コミュニケーション力が弱く誤解を与えがちなこと。その一方で、プラス面としては、情報に敏感なので、情報整理は得意なのです。
ですから著者は、会計士になって最初の3年は、実務書や専門書、ビジネス書などを年間100冊以上は読んだという。こうした大量の情報をインプットすることによって、会計士らしい仕事ができるようになり、その内容を文章にまとめることができるようになったという。
また、どのような仕事でも、デッドラインをしっかりと把握して、そのデッドラインよりも早く仕事を終わらせることによって、「仕事が早い」という印象を与えるようにしているのです。
・相手から評価されたいときは、相手が求めているイメージをあの手この手で探り出し、それにできるだけ近いものを提供することが大切(p53)
自分の強みを強化するのは当然ですが、弱みの話し方はどうするのでしょうか。そこは、最低限の話す力をつけたいものです。自分で話している内容を録音して、聞きながら修正していくのが効果的なのでしょう。
著者の場合は、話し方教室で勉強したり、自分が話しているところを録音して反省するということを繰り返しました。強みは活かしながら、弱みは最低限のレベルを確保することが大事なのでしょう。
・話すことが苦手な私は、話し方教室に通ったり、話のうまい人を観察する、自分が話している内容を録音しながら分析するというような試行錯誤を繰り返しながら、人前でしっかりと話すためのトレーニングを積んできました(p150)
文書作成が主な仕事となってる事務職の方に、ぴったりの一冊だと思いました。上司のイメージを把握し、デッドラインを明確にして、上司が求める文書を作っていくことで成果を出していくのです。内向型人材と仕事がしたくなってきました。望月さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・複雑な内容・・・事前にメールで伝えたい内容を送り、後ほど電話で確認する、という方法をとりました(p66)
・売れる文書を書くためのトレーニング・・・売れている本の書写・・・キーボードで打ち込んでいく過程ではっきりと見えてくるのは新しい発見でした(p190)
・面白い文書を書く最も簡単な方法は、文章の中のつまらない部分を削除することだと気づきました(p192)
・面接や商談などの、短時間で自分の考えを伝えなければならず、伝わった分しか評価されないような場面においては、相手が受け入れやすいストーリーを準備することがとても大切になります(p37)
・人は悩みを抱えているときは、その気持ちを受け止めてほしいということです・・・相手の気持ちを十分に受け止めた上で問題点に回答するようにしました・・・結論をストレートに伝えると相手に突き放した印象を与えるだけでなく、議論でやっつけられたという印象すら与えてしまうこともあります(p82)
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【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
第1章 内向型人間のコミュニケーション戦略
第2章 仕事を効率よく進めるコミュニケーション術
第3章 ロジカルシンキング
第4章 情報を整理して伝達力を高める
第5章 話が苦手な人のための話し方トレーニング
第6章 相手目線で企画力を鍛える
第7章 自分に合ったコミュニティを作りあげる
付録 コミュニケーションに役立つ10冊のお勧め本
著者経歴
望月実(もちずき みのる)・・・1972年愛知県名古屋市生まれ。立教大学卒業後、大手監査法人に入社。監査、株式公開業務、会計コンサルティング等を担当。2002年に独立し、望月公認会計士事務所を設立。現在は、就活やキャリアアップにおいて「数字センス」で状況を切り開いていく方法を伝えることをミッションとして、日本人を数字に強くするための活動を精力的に展開
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