「上司が越えるべき6つの壁」飯塚 藤雄
2014/03/02公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
■ソニー販売会社社長であった
飯塚さんの一冊です。
強かったころのソニーは、
井深さんが商品開発を行い、
盛田さんが売る。
それぞれの天才が、
自分の才能を発揮し、
組織をリードしていたようです。
・試作品を見た井深さんは「トランスが半分にならないか」と
課題を出したという・・・いきなり半分となると、従来の製法が
使えなくなる。まったく新しいやり方を考えるしかない・・・
だから、「何でも半分」を目標にした(p60)
■盛田さんのマネジメントスタイルは、
部下に提案させること。
ただし、自分の考えはちゃんと持っておいて、
部下の意見を取り入れながら、
自分の目指す方向に導いてあげる。
そうすると、部下はあたかも
自分が考えたアイデアが採用されたと思い、
力を発揮してくれるのです。
人とは、壊れやすい自尊心を持った
人から認めてほしいと願う
けなげな存在なのだと思います。
・常に部下に心を開いて違う意見にじっと耳を傾ける。
また部下から知恵をもらう。そして最後は、
あたかも部下の意見で決まったかのように思わせながら、
上司の考える方向へ結論をまとめる。
それがリーダーシップであり、
日本的マネジメントのやり方だ(盛田昭夫)(p200)
■上司の上には上司がいて、
最後には社長にいきつきます。
結局、最後は、社長が責任を取るしか
ないように感じました。
上司はつらいし、
社長は特につらいのです。
飯塚 さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・もし今のあなたが上司としての力量に不安を
抱いているのなら、それはきっと健全な悩みなのだ。
理想の上司に羽化するまでの準備期間なのだ(p18)
・上司としての覚悟、上司としての役割を果たそうとする態度が、
部下を指導するとき、自分の思いを訴えるときに、
ほとばしる情熱となって伝播していく。
そういうものではなかろうか。(p19)
・上司が、達成すべき目標や克服すべき課題を示し、
なぜそれらをやらなければならないのかを説明する。
それから、上司と部下の間で、行動方針、実行方法、
実行計画などをしっかりすり合わせる(p110)
・人から与えられた仕事を失敗しても、
心から「自分の失敗」と認識できないものだ・・・
最初から具体的に指示しない。
答えがあっても上司から言わずに
次々と「なぜ」の質問をぶつける。(p150)
・盛田さんは、部下からの報告や連絡を
徹底している人であった。
必ずいつまでに報告するのかを部下に示し、
それを実行させる・・
こうした報告や連絡を怠ると、
部下は厳しく叱られたものだ(p123)
・部下に勉強させたいとき、「販売戦略に関する本を
読んでいるんだけど、この部分は、今回の仕事の件でも
役に立つかもしれないね。君にもこの点について
理解してくれていると、とても助かるよ」(p25)
【私の評価】★★★☆☆(75点)
■目次
1 上司として常に自己革新を続けていく―上司に求められる資質、その器
2 夢を掲げ、確固たる方針を貫く―徹底すべき行動方針、語るべきビジョン
3 部下を認め、受け止め、褒めて、叱る―部下とのコミュニケーション
4 目標、方針を明示、基本動作を徹底する―部下指導とプロセスの管理
5 気づかせ、考えさせ、任せ、確認する―部下育成と意識改革
6 当たり前のことを当たり前にやる―実行力と改革のスピード
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