「あなたを悩ませる「つらい！」人間関係から自由になる本」上村 光典

【私の評価】★★★☆☆（73点）

要約と感想レビュー

　ストレスだらけだった著者が、ストレス解消法を教えてくれます。もし、あなたが、要領の悪い人間を見るとイライラする、他人の悪いところばかり見える、相手の言い方や態度が悪いとキレるとしたら、この本を読むべきなのでしょう。

　著者は部下にイライラして、感情をぶつけて、総スカンをくらったことがあるくらいですから、どちらかといえば攻撃側でした。でも本人は、それほど自分が悪いとは思っていないのです。というよりも、自分の立場を守るために怒っていたというのです。

・上司が、あなたや部下たちに年がら年中、イライラして吼えているとします。それもその人の"条件づけられた自己防衛のシステム"なのです（ｐ29）

　まず、最初に自分のストレスに気づくワークです。人は自分のストレスを認知しにくいのです。つまり、イライラしている人は、その状態に気づいていないということ。気づいていなければ、コントロールはできないのです。自分のイライラ感情に気づいたときに、やっとどう対応するか考えることができるのです。

・まずはシンプルに、自分のストレス状態をできるだけ正確に観察し、描写しましょう（ｐ52）

　著者は自分のストレスに気づくワークをしていくうちに、自分の心の奥底に、『嫌われたくない』『嫌われるのが怖い!』、そして逆にいえば『みんなに好かれたい！』という思いや感情があることに気づきました。自分を守るために、イライラして、逆の結果を引き寄せていたのです。

　いろいろなストレス対処法が紹介されていますが、スポーツと同じでやってみないと、うまくいくかどうかはわかりません。それは人それぞれ違うからです。いろいろやってみて、自分に合った方法を確立すべきでしょう。ストレスへの戦略を持っている人は、持っていない人より幸せになる可能性が高くなると思います。

　上村さん、良い本をありがとうございました。

この本で私が共感した名言

・幸せのハンドルを自分が握る決断（ｐ70）

・いらないものを徹底的に捨てる（ｐ133）

・「光のバリアをイメージする」（ｐ153）

【私の評価】★★★☆☆（73点）

目次

プロローグ
Chapter１　人間関係をこじらせる脳と深層心理のメカニズム
Chapter２　あなたの中にある「不快な感情」を認めなさい（気づき）
Chapter３　どんな人間関係も苦にならない魔法の思考法（自己責任）
Chapter４　人間関係のストレスがスーッと消える不思議な呼吸法（リラックス）
Chapter５　ストレスに強いカラダ、弱いカラダ（リリース＜カラダ＞）
Chapter６　嫌いな人がなくなる「脳内イメージ」の書き換え方（リリース＜イメージ＞）
Chapter７　人間関係の悩みが消えてなくなる口ぐせの魔力（リリース＜コトバ＞）
Chapter８　カラダ・イメージ・コトバを総動員してストレスを消し去る（複合リリース）
Chapter９　記憶をリセットすれば、人間関係はゼロから作り直せる（リセット）

著者経歴

　上村 光典(うえむら みつのり)・・・株式会社エンパワーリング 代表取締役。日本メンタルヘルス協会公認 心理カウンセラー。メンタル&コミュニケーション・コーチ。1962年、大阪市生まれ。甲南大学卒業後、営業会社の管理職・社内教育トレーナー、人材コンサルタント会社を経て、1992年より日本メンタルヘルス協会にて衛藤信之氏に師事、同協会でカウンセリング・ゼミ講師を務める。2001年独立。その後、主に大企業の幹部・管理職を対象にコーチングを提供する。2006年、人と組織の本気力を高める新手法『エンパワーリング』を開発。また同時にその啓蒙・実践のために『株式会社エンパワーリング』を設立する。現在は"人と企業を本気にする"をテーマに、全国を奔走中。

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