「図説 世界史を変えた50の鉱物」エリック・シャリーン
2013/07/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(71点)
■前から図鑑のようなものは好きなので、
手にした一冊。
金属を切り口に、
歴史での金属の役割と
時代の変遷を学びます。
学校で学ぶ科目というものは、
本当はこうした本やまんがから学べば、
面白いものなのでしょう。
・ワシントン記念塔の建造者は、巨大なオベリスクの上に
当時最大の鋳造アルミニウム塊をかぶせることにした。
それは重さが2.85キロあり、記念塔の避雷針の働きをした(p28)
■この本が良いのは、図や写真が多いこと。
そして、金属の特徴だけでなく、
「へー」というトピックに合わせて、
著者の歴史認識が示されているところです。
お子さんがいれば、
写真を見ているだけで
楽しいと思いますよ。
・爆弾が広島上空を落下し爆発すると、
街全体が消えるのが見えた。
私は記録にこう書いた。
「ああ、われわれは何をしたんだ?」
ロバート・ルイス大尉(1917-1983)、
広島に爆弾を投下したB-29の副操縦士(p206)
■やや訳が雑でしたが、
図鑑として見るだけで楽しい。
シャリーンさん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・金のために男たちは海を渡り、大陸を探検し、
大勢の人間を虐殺したが、鉄や銅、石炭や粘土に比べて
金はほとんと実際の役に立たない。(p56)
・自由の女神像は、世界最大の銅像である。
この像はフランスの彫刻家フレデリック・バルトルディ
(1834-1904)が設計し、もともとは
鋳鉄の骨組みの上を銅板で覆ってあった。(p15)
・赤い頭がトレードマークの「安全マッチ」は
スウェーデン人の発明である・・・成功の秘密は、
塩素酸カリウムと硫黄の混合物を含むマッチの頭と、
赤燐を含み粉末ガラスでざらつきを与えた摩擦面とに、
活性成分を分けたことにある(p137)
・ボーイング777はおよそ58トンのチタン合金を含んでいる。
そして世界最大の旅客機エアバスA380はおよそ77トン
含んでいる(グレッグ・ローザ「チタン」(2008))(p201)
・インドは政府によって併合されたのでも征服されたのでもなく、
女王エリザベス1世(1533-1603)の治世に東洋と交易する
ために1600年に設立された私的な法人であるイギリス東インド
会社によって、数十年かけて少しずつ獲得されたのである(p171)
原書房
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【私の評価】★★★☆☆(71点)
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■目次
ダイヤモンド
銅
青銅
アラバスター
明礬
アルミニウム
アスベスト
琥珀
銀
粘土〔ほか〕
読んでいただきありがとうございました!
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