【私の評価】★★★☆☆(76点)
■千葉で「和郷園」という農家集団を率いる
木内さんの一冊です。
木内さんの目指すものは、
農家の「自立」です。
「自立」のためには、
知恵と工夫が必要です。
商品に付加価値をつけ、
販路を拡大するのです。
・和郷園に入る前は、出荷先は農協が100%でした・・
和郷園では木内代表が「自立」を目指していますので・・・
和郷園経由でスーパー、加工場、生協など、
いろいろな組織に販売先がどんどん広がっています(p178)
■面白いところでは、
野菜のカット野菜工場でしょうか。
スーパーで売られている野菜は、
きれいに形がそろっていますが、
その陰で捨てられている野菜が多いのです。
その捨てられている規格外の野菜を
カットしてパックにして
販売しています。
・私たちは規格外に分類された各野菜を、切ってから
出荷するためのカット野菜工場(カットセンター)を
つくった。(p90)
■これ以外にも、
野菜の冷凍工場を作ったり、
野菜クズで堆肥を作ったり、
創意工夫がすごいですね。
こうした工夫をしていける農家が、
生き残るということなのでしょう。
食は人間が生きてくために
大切なものですので、
農家にはがっつり稼いでいただきたい。
木内さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・98円くらいの価格で売られる大根の場合は、
ほとんどが、市場から入荷した時点で葉っぱは切り落とされ、
むき出しで売られている。そこで、私たちは「158円の大根」
を提案する。158円の大根には、葉っぱをつけたままにして、
一本ずつビニールの袋に入れて、きれいにラッピング(p76)
・規格外のものでも、大きさが違っていたり
形が曲がっていたりするだけで、
味は同じだし、安全性も同じである・・・
実際に店頭に並べてみると、見事なほどに、
形のきれいなものから順番に売れていく(p66)
・安売り競争が、農業を荒廃への道へと追い込み、
いっそう食料自給率を下げている・・・
大豆はこの先もずっと輸入に頼らざるをえなくなる。(p44)
・ホウレン草は冬が旬の作物だが、・・・
夏にもホウレン草をつくろうとして
必死になって取り組んでいる・・・
旬の時期に穫れた美味しい野菜を、
そのまま冷凍にしてしまえばいい・・・
冷凍工場をつくった(p86)
・農業の場合は、一日休むと、
その分の仕事ができなくなり、
収入減につながります。
サラリーマンの人も休みにくいでしょうけれど、
農業はそれ以上に休みにくいんですよ(p160)
【私の評価】★★★☆☆(76点)
■目次
第1章 なぜいま「農業ブーム」か
第2章 食のデフレは終わらない
第3章 和郷園のビジネスモデル
第4章 農業で日本は蘇る
終章 和郷園加盟の"七人の侍"農家、かく語りき
読んでいただきありがとうございました!
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