「孤独と不安のレッスン」鴻上 尚史
2012/10/11公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(90点)
■孤独とは、自分と向き合うこと。
理性の自分を離れて、
本当の自分と向き合うこと。
鴻上さんは、1週間、一人旅をしたら、
突然、「この仕事は嫌いだ」
と目覚めたそうです。
・1時間、「一人でもかまわない」と思い、自分が本当は何がしたいのかと考えることは、とても大切なことです(p55)
■普通、人は日々の生活のなかで、
自分の心を見失いがち。
みんながラーメンといったら、
じゃあ私も。
自分は本当は、
何が食べたかったのだろう。
自分は、ほんとうは、
どう感じていたのだろう。
それさえも、
わからなくなってしまうのです。
・ちょっとでも、お腹がすきそうになったら、すぐに何かを食べる・・・そういう人は、本当の空腹を経験しないので、「自分が本当は何が食べたいのか?」が分からなくなるのです(p30)
■後半は、悩みへの対応です。
悩みには外部への悩みもあるし、
自分の内部の悩みもある。
内部の悩みが高まれば、
うつ病のようになってしまうことも。
鴻上さんの場合は、
何でも言える友だちを作ったり、
すし屋でリラックスしたり。
悩みへの自分なりの
対応方法を確立しておく
必要があるのでしょう。
・趣味に熱中できればできるほど、「自分について考える」時間を減らすことができます。結果、人間以外の何かに集中することで、自意識も不安も減っていくのです(p185)
■悩むのではなく考える、
というところが大切ですね。
鴻上さん、
良い本をありがとうございました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・考えることと悩むことは違うよ。考えるっていうのは、劇団を旗揚げして、やっていけるのかどうか・・・まず、今日の日本の演劇状況を調べてみよう・・(p98)
・ジャイアント馬場さんの経営哲学はただひとつ、「他人から聞いた話は、直接本人に確かめるまでは信じない」だったそうです(p121)
・「人間は分かり合えない」ものなのに、分かり合えたということは奇跡のような瞬間です・・・逆に「分かり合えてない」状態は、決して苛立つことではありません(p148)
・どうか君の人生で、『孤独と不安』をごまかすために、"怪しげな宗教"や"体だけを求める男"や"金だけを求める女"や"断定する占い"・・・にすがりつくことだけはないように(p216)
大和書房
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【私の評価】★★★★★(90点)
■目次
「ニセモノの孤独」を知る
「本当の孤独」を知る
恥ずかしくない孤独を体験してみる
「本当の孤独」を生きると新しいネットワークが見つかる
自分との対話の仕方を知る
それでも「一人はみじめ」と思ってしまう理由
孤独を選ぶメリット
100点を目指すのではなく、67点の人生を認めること
耐えられない不安の時は
「考えること」と「悩むこと」を区別する〔ほか〕
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