「再現 南京戦」東中野 修道
2012/09/07公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(63点)
要約と感想レビュー
最近、お騒がせの南京大虐殺について勉強するために読んだ一冊。南京はかなりの激戦であったことがわかります。南京では中国軍だけでなく日本の戦死者は9000人も出ています。中国側は不足する兵員を、周辺からかき集めて民兵として動員していました。後退しようとする兵を背後から容赦なく射殺していたと言われています。
中国軍は市民も狩り出して戦っていたため、日本側としては怪しい人は敵として殺したようです。殺さなければ殺される。これが戦争といえば戦争なのですが。広島・長崎に原爆を投下したほうが、より悪質のような気がします。東中野さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・第一大隊は全滅を期して光華門に突入すべし・・・敵は・・・鉄条網を張り、深い水壕を控え、地雷火に、手榴弾に、迫撃砲の集中射撃に、機関銃、小銃は勿論、あらゆる武器を用いて、最後の頑強なる抵抗をしたのだ(p59)
・唐司令官逃亡を知れわたると、中国軍の指揮系統は一挙に崩壊した。中国兵は我先にと逃げ始める(p70)
・水西門外のちょうほのあたりに、灰色の軍服を着た中国兵の遺棄死体が数えられないほど累々と重なっていた(p187)
・日本軍が外国権益、そして市民のいる安全地帯に、いかに気を配っていたか・・・日本軍が危惧していた「不法行為」は・・・「略奪行為」と「失火」であった(p194)
・ヴォートリン女史は日記に、「・・彼らは今でも人のほとんど住んでいない西門地区に出かけていっては、 家々から扉や床板を取り外して薪の束にし、避難民に売ることで生計を立てている」・・・このように露店に出ている品物のほとんどは「商店からの盗品」であった(p272)
【私の評価】★★☆☆☆(63点)
目次
第1部 上海戦から南京陥落まで
第2部 城外の掃蕩戦―12月13日~17日
第3部 城内安全地帯の十日間―12月13日~23日
第4部 安全地帯解散を目指して―12月24日~2月8日
著者経歴
東中野修道(ひがしなかの しゅうどう)・・・昭和22年、鹿児島生まれ。鹿児島大学法文学部、大阪大学大学院博士課程修了。西ワシントン大学客員教授、ハンブルク大学客員研究員を経て、亜細亜大学法学部教授(政治思想史、日本思想史)。文学博士。日本「南京」学会会長
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