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「佐藤可士和の超整理術」佐藤 可士和

2012/08/04公開 更新
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佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)

【私の評価】★★★★☆(83点)


要約と感想レビュー

 整理術の本かと思ったら、ほとんどは「思考の整理術」でした。佐藤さんは広告・アートディレクターですので、顧客の現状を分析し、あるべき姿を提案し、そうなるための広告やデザインを提案します。そのためには、まず「思考の整理」が必要になるわけです。


・整理のプロセス
 1.状況把握(情報を見えるようにする)
 2.視点導入(因果関係を明確にし、本質をみつける
 3.課題設定(p61)


 これはコンサルタントと同じで、現状を整理して、どういう切り口で考えるのか、ということ。その切り口が本質に近ければ近いほど、その提案は説得力を持つのです。結局は、考えるためのツールですが、方法論として確立しているから、プロとして商売ができているのでしょう。


・問題の本質に迫ろうとするポジティブな姿勢を保つことが、整理術の大前提となる(p42)


 ステップワゴンのCM,ユニクロのマークは、こうして作ったんだ、と思いながら読みました。感性だけではだめで、説明力も必要なんですね。


 佐藤さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・情報を整理していく際に、どういう視点で捉えるかによって、結果は全く違ってきます。・・・定めた視点によって・・"あるべき姿"を正確に導き出し、最終的に最もインパクトのある伝え方ができれば最高(p123)


・他人事を自分事にする・・・(p172)


・迷ったら、具体的なシーンを思い浮かべてみる・・・さまざまなTPOを想定して、自分が取り組んでいる物事をどのように説明するかを考えてみるのです(p148)


・僕はたいてい手ぶらです。持ち物といえば、
 ・携帯電話
 ・自宅の鍵
 ・カードケース(中身はクレジットカード二枚、事務所のカードキー、紙幣数枚)
 ・小銭(p72)


佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)
佐藤 可士和
日本経済新聞出版社
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【私の評価】★★★★☆(83点)


目次

1章 問題解決のための"超"整理術
2章 すべては整理から始まる
3章 レベル1「空間」の整理術―プライオリティをつける
4章 レベル2「情報」の整理術―独自の視点を導入する
5章 レベル3「思考」の整理術―思考を情報化する
6章 整理術は、新しいアイデアの扉を開く



著者経歴

 佐藤可士和(さとう かしわ)・・・アートディレクター/クリエイティブディレクター。明治学院大学、多摩美術大学客員教授。1965年東京生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。博報堂を経て「SAMURAI」設立。国立新美術館のシンボルマークデザイン、ユニクロ、楽天グループのクリエイティブディレクション、幼稚園や病院のプロデュースまで、対象となる企業、組織の本質をつかみ、その存在を際立たせるコミュニケーション戦略とデザイン力で常に注目を集める


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