「ラクをしないと成果は出ない」日垣 隆
2011/06/23公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(91点)
要約と感想レビュー
効率的な仕事術を「ライフハック」として紹介している人がいますが、この本こそ本物の「ライフハック」でしょう。フリーランスの作家、ジャーナリストとして生き抜いている日垣さんの仕事術です。
効率化の基本は、やるべきことと、誰が、いつまでにといった期限を明確にすることです。これだけ決まっていれば、途中でチェックを入れれば、仕事は自然と進んでいきます。
・出された問題はすべてその場で解決の方向性と、「いつまでに」を明確にする(p106)
この本の印象としては、3倍稼ぐ仕事術という感覚でしょうか。内容としては、書くためのインプットの効率化、意思決定の効率化が中心となっています。特に情報収集については、いかに限られた時間のなかで資料を効率的に探し、読むのかが勝負です。
できることはできる、できないことはできない。限られた時間の中で、いかに合格点をとるのか、考え方で決まります。やはり自分で枠を決めるのが王道と理解しました。
・「必要な資料が見つかるまで、一月でも二月でもかける」という発想ではなく、「とにかく二泊三日で新しいものを見つける」・・「二泊三日で見つからないような資料は存在しないとみなす」と見切り方まで決めていたのです(p19)
フリーランスらしく仕事の選び方にもこだわりがあるようなので、独立を目指す人にぴったりの一冊ではないでしょうか。
日垣さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・メールの未処理は「なし」の状態にして帰宅する(p64)
・アウトプットしないものはインプットしない(p198)
・専門家になるためのインプットは青天井ではなく、300冊が目安になる・・・300という数字は、視聴率調査をするときの最低サンプル数でもあります(p49)
・沢木さんは「誘われたら断らないでいると、いろいろ良いことがあるよ」と助言してくれました(p78)
・好きな仕事を増やすために、好きではない仕事を毎年二割ずつ削除する(p126)
・人の名前を忘れやすい、約束の時間を忘れやすい、買うべきものを忘れやすい・・・そういった自分の忘れグセを把握し、フォローするシステムをつくっておくと、一生使えます。(p153)
・一万円と名刺は三ヵ所に入れておく(p186)
・同じチームのなかにNGな人、つまり「説明するに値しないな」と感じられる人がいたら、ますはその人に説明する側に回ってもらうようにします(p91)
・わが家の子どもたちには「大学生になったら、アルバイトでなく自分で何かを売って毎月1万円稼がねばならない」というルールを課していました(p123)
・死以外の悲劇は、10年後に必ず人生の肥やしになる(p214)
・常に自分に課題を課していく人が、思想的貴族だ。すぐれた人間とは、自分自身に多くを課す者のことである『大衆の反逆』スペインの哲学者オルテガ(p39)
大和書房
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【私の評価】★★★★★(91点)
目次
第1章 基本編
第2章 インプット編
第3章 ネットワーク編
第4章 撃退編
第5章 独立編
第6章 継続編
第7章 組織編
第8章 時間編
第9章 アウトプット編
第10章 生活技術編
著者経歴
日垣隆(ひがき たかし)・・・作家・ジャーナリスト。1958年長野県生まれ。大学卒業後、書店員、トラック配送員、TVレポーター、編集者など数々の職を経て、87年から執筆活動に入る。世界取材85ヵ国。
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