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「石油の支配者」浜田 和幸

2011/03/20本のソムリエ メルマガ登録
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石油の支配者 (文春新書)

【私の評価】★★★☆☆(73点)


■これまで数ドルから数十ドルであった原油が、
 100ドルを超えるような
 状況となってきました。


 石油の世紀であった20世紀に対し、
 21世紀はどうなるのでしょうか。


 基本的に石油が足りなくなってきている
 のは、事実のようです。


・ウォーレン・バフェット氏は
 「長く生きてきたが、ほんの一、二年前までは、
 石油はあり余っていた。
 だが、今や石油が足らない時代になったんだよ。
 値段が上がるのは当たり前さ」
 と平然としている。(p13)


■そうした状況に対応して、
 ヘッジファンドは資源の高止まりを
 予想して投資しています。


 また、中国などの新興国は、国家として
 資源確保に動いているわけです。


・ジョージ・ソロス曰く
 「各国のSWF(国富ファンド)はみな独自の戦略を持っている
 ・・・たとえば、中国は西側の先端技術を取り込むことに
 主眼を置いている。ロシアの場合は自国のエネルギー
 を売りさばくインフラ整備に力点を置く」(p51)


■これから石油はどうなっていくのか。


 「石油の基本」の勉強に良い本だと思いました。
 もう少し根拠となるバックデータがあれば、
 さらに良いのですが。


 浜田さん、
 よい本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・1980年代の半ばから90年代の終わりにかけて、
 原油価格は極めて低価格で推移していたため
 新規の油田開発は全くといっていいほど行われて 
 こなかった。・・・サウジアラビアでさえ
 生産余力がないのが現状である(p34)


・インデックス・スペキュレーター・・・
 これまでのヘッジファンドのように短期で
 売り買いを繰り返す手法はとらない。なぜなら、
 彼らは長期保有を意図しているからだ。・・・
 同じような手法で彼らはトウモロコシや小麦も
 買い入れている(p26)


・投機マネー集団・・・実はその資金の
 大半は欧米やオイルマネーが含まれるが
 一部にはゼロ金利政策を続ける日本を嫌気した
 「ジャパン・マネー」も入っている(p83)


・1974年、OPEC加盟国の収入は原油高で大幅に膨らんだ
 ・・・キッシンジャー国務長官はOPEC加盟国との間で
 「原油取引の決済に当たってはアメリカの通貨、ドルに限る
 とする密約を交わしたと言われる。・・・
 最後に笑ったのはアメリカというわけだ(p89)


・物の値段は量が少なければ少ないほど
 高い値段で取引される。
 実際にはダイヤモンドの生産量は
 年間10億個以上に達しているといわれる。
 しかしその中から市場にダイヤとして
 供給されるものはごく少量に限定されている。・・・
 一カラット当たり30ドルが妥当な価格(p141)


・中国はこのところ急速に海軍力を増強している・・・
 力ずくでもエネルギー資源を獲得しなければ
 中国の経済成長は続かない。そんな発想が
 中華思想から生まれていることも容易に
 想像できる。(p172)


・アフリカの天然資源の利権を確保するため、
 中国は60万とも80万ともいわれる
 人民解放軍を駐留させている。更に、
 中国は三億人をアフリカに移民させる計画を 
 進めているようだ(p181)


石油の支配者 (文春新書)
浜田 和幸
文藝春秋
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【私の評価】★★★☆☆(73点)



■著者紹介・・・浜田 和幸(はまだ かずゆき)

 1953年生まれ。
 東京外国語大学、
 米ジョージ・ワシントン大学大学院。
 国際未来科学研究所代表。


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