「ヒューマンエラーを防ぐ知恵」中田 亨
2011/03/16公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
要約と感想レビュー
福島原子力の問題はヒューマンエラーではありませんが、"事故をなくすためには、どうすればいいのか"というテーマで本書を選びました。事故とは起こるものですが、それをなくすために、仕組みが必要であり、事前の「設計」が大切だと思うからです。
この本を読むと、あらゆる問題に対処することは難しいと思いますが、限りなくリスクを減らしておくことが必要ということです。そして、万が一のことが発生してもバックアップが準備してある、といった設計が必要だと感じました。しかし、それでもすべての事故はなくならないのです。
・「洪水を予言するだけでは不十分である。箱船を作ってこそである」(ルイス・ガースナー)(p3)
今回の福島原子力の事故では、非常用ディーゼルがどのような「設計」になっていたのか調べてみたいと思います。仮に、地下のディーゼルしかなかったとすれば、高所にガスタービン発電機があればどうだったのか、という設計もあると思うのです。この種の本をもっと読んで、自分の仕事にも反映させていきたいと思いました。
中田さん、よい本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・たとえば、「大統領が核ミサイルのボタンをまちがえて押すことを防げるか」という問題があります(p28)
・問題を解いたときは、次の問題のはじまり。(p70)
・小さな事故を起こす・・・たとえば、自動車運転者に徐行を守らせるための盛り上がり(スピードバンプ、コブのようなもの)(p113)
化学同人
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
目次
第1章 ヒューマンエラーとは何か
第2章 なぜ事故は起こるのか
第3章 ヒューマンエラー解決法
第4章 事故が起こる前に...ヒューマンエラー防止法
第5章 実践ヒューマンエラー防止活動
第6章 あなただったらどう考えますか
第7章 学びとヒューマンエラー
著者経歴
中田亨(なかた とおる)・・・1972年神奈川県生まれ。博士(工学)。国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター NEC-産総研人工知能連携研究室 副連携研究室長 。人間の行動メカニズムを情報学・認知科学の観点から解明する研究を進めている。科学研究のあり方についてもメディアやネット上で活発に発言している。
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