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「成功のコンセプト」三木谷 浩史

2010/12/31公開 更新
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成功のコンセプト (幻冬舎文庫)


【私の評価】★★★☆☆(77点)


要約と感想レビュー

 私も小物の買い物でよく使う「楽天市場」ですが、売り上げ(流通額)は、年間1兆円を超え、経常利益も500億円以上となっています。1997年に三木谷さんが楽天を立ち上げ、2000年には上場。それからたった10年間で1兆円を達成しているのです。(スゴイ)


 インターネット商店ということで時代の流れに合っていたということもありますが、経営としてもしっかりしていたということなのでしょう。この本で三木谷さんのコンセプトを教えてもらいましょう。


・通販業界のコスト構造を調べてみると・・・定価が1万円の商品であれば、通販会社の仕入は50%・・・DM制作とその発送の費用などが25%かかる・・・インターネットを使えばこのDM制作費と発送費の25%をゼロにすることができる。(p115)


 三木谷さんのコンセプトを整理すると、まず第一に楽天はインターネットだからこそ儲かるモデルができていた。あとは、スピードある行動改善で、結果を出してきた、ということです。現状を常に打破していくための「スピードある改善」に力を入れていることがわかります。


 仕組みを作って改善していく。これを繰り返すのです。インターネットの世界は、変化が激しいので、常に最新の技術を応用し、ライバルに負けないサービスを提供していかなければ、勝てないのです。


・仕組化とは、まず第一に改善を続けられる仕組みを意味する。思いついた時だけ改善しようということではなく、継続的に改善できる仕組みを作っていく、ということだ(p123)


 インターネットショッピングモールは、楽天だけではなかったはず。楽天がここまで大きくなれたのは、三木谷さんのスピードを優先する判断が大きかったのではないでしょうか。


 三木谷さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

ケネディの偉大さは、月という絶妙の目標を掲げたところにある(p60)


・楽天では掃除の業者さんを雇っていない。掃除は自分たちですることにしているからだ。・・・誰でも自分の家にゴミが落ちていたら、何の不満もなく拾うはずだ。(p165)


・社員が、この目標達成には3カ月必要だと言ってきたとしよう・・・そのデータを見た僕は、行程の中で捨てられる部分をまず探す・・・本当にやらなければならないことだけ残して行程を再編成すると、3カ月の目標なら、たいてい1週間ぐらいでできてしまうことが多い(p189)


▼引用は下記の書籍からです。
成功のコンセプト (幻冬舎文庫)
三木谷 浩史
幻冬舎
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【私の評価】★★★☆☆(77点)


目次

第1のコンセプト 『常に改善、常に前進』
第2のコンセプト 『Professionalismの徹底』
第3のコンセプト 『仮説→実行→検証→仕組化』
第4のコンセプト 『顧客満足の最大化』
第5のコンセプト 『スピード!!スピード!!スピード!!』
おわりに インターネットが変える世界はリアルそのものだ



著者経歴

 三木谷 浩史(みきたに ひろし)・・・1965年生まれ。1988年、日本興業銀行に入行。1993年ハーバード大学にてMBA取得。1997年楽天設立。2000年上場。楽天株式会社代表取締役会長兼社長。


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