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「松下で呆れアップルで仰天したこと―エンジニアが内側から見た企業風土の真実」竹内 一正

2008/05/13公開 更新
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松下で呆れアップルで仰天したこと―エンジニアが内側から見た企業風土の真実


【私の評価】★★☆☆☆(68点)


要約と感想レビュー

 松下電器、アップルコンピュータというまったく文化の異なる会社で働いた著者の企業文化比較の一冊です。


 松下電器は、この本を読む限り、普通の日本の大企業のように感じました。過労死あり、組合対応あり、社内調整のほうが大変など、普通の会社のように感じます。


・私のいた磁気記録事業部は、松下電器グループの中で間違いなく最も厳しい労働環境であった・・・1年先輩のメンバー4人のうち2名は死亡し、1名は精神的な問題・・・1年後輩で1名、さらに2年後輩でやはり1名が精神に異常(p76)


 それに対しアップルコンピュータは、自由というか、不法地帯というか、仕事さえできれば手法は問わないといった文化があったようです。


 アップルコンピュータで勤務した期間が短かったせいか、8割が松下電器のお話で、松下電器の雰囲気がよくわかりました。どこの会社も同じ日本人が作っているわけで、結果の差は、ちょっとした差であるのかもしれません。


 経験談的内容でしたので、本の評価としては、★2つとします。


この本で私が共感した名言

・「自分がしたいことを、いかに嫌がる相手にさせるかがポイントである」これは、松下の磁気記録事業部の生産技術課長が常々言っていた言葉だ。(p67)


・松下では、毎日人前でしゃべるという訓練をさせてくれた。「所感」と呼ばれる自分の最近感じたことをみんなの前で5分間程度で話す毎朝の行事があったのだ。(p69)


・だいたい、赤字となっている企業には会社を食い物にする業者とつるんだ購買部門が存在していることが多い。そこの人心を一新すること、つまり人の入れ替えが必要である。(p96)


・松下電器が陥った大企業病とは何か?・・・「意思決定をシナイ」「リスクを取らナイ」「スピードがナイ」。・・・社内では「お客は見ないで、上司だけ見る」習性(p153)


▼引用は、この本からです。
松下で呆れアップルで仰天したこと―エンジニアが内側から見た企業風土の真実


【私の評価】★★☆☆☆(68点)


著者経歴

 竹内一正(たけうち かずまさ)・・・1957年岡山県生まれ。徳島大学工学部大学院修了、米国ノースウェスタン大学客員研究員。松下電器産業(現パナソニック)に入社。その後、アップルコンピュータ社にてマーケティングに携わる。日本ゲートウェイ(株)を経てメディアリング(株)の代表取締役などを歴任。現在、ビジネスコンサルタント事務所「オフィス・ケイ」代表


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